ブログ - 20200409のエントリ

目に見えない世界。

カテゴリ : 
日記
執筆 : 
nakamura 2020-4-9 12:48

  コロナという目に見えないウイルスによって、人類はおびえ、明日はわが身か?と戦々恐々の昨今である。コロナに殺されてもいいと、高をくくっていた自分さえ、幼稚園児たちが楽し気に騒ぎながら、となりの者と手をつないで歩いている姿を見て、涙した、今朝であった。産直店にバイクで出荷に行き、帰り道に出会った。散歩だったのであろうが、引率の先生に連れられて、あっけらかんとした顔であった。子供らにとってコロナは遠い世界のことにちがいなく、怖いもの知らずの年齢なのであるが、自分達はその歳にもうもどることはできない。

 冷静に考えてみると、自分達は目に見えないものの力によって、産まれ、死んでいくのであるが、そのことを真面目に考えたことはなかったのである。仏教では、色即是空、といって、形あるものは、空、であると説き、キリスト教でも、見えるものではなく見えないものに価値がある、と説いている。人間の知る世界は微小なのであり、感じ取れないもののほうが圧倒的に多いのである。例えば、電波である。受信機と言う超能力機械によって人や物の姿を見、声や音を聴くことができるが、それがなければ電波は見えず、ないのに等しい。霊感とか超能力とか異次元世界などは実際に存在しても感知できないから、無いに等しいのであったが、今回のコロナ禍によって、見えないものの力の凄まじさと実態がはっきりわかったのである。日頃、身を潜めていたウイルスがあっというまに世界の支配者になろうとしているのである。

 不要な外出禁止、出会いの禁止など、緊急事態宣言によって、多くの人々は引きこもりの生活に陥っているが、こんな時こそ、目に見えない世界を知り、コロナの出現の意味など、考え、デジタルによって失った世界に目を向けてみるべきではないだろうか?宗教や文学、絵画や映画など、アナログの世界にもどり、心を安らかにして、コロナと対話をしてみようではないか。