ブログ - 20161028のエントリ
69歳の老男になっていろいろ考えることがあるが、その中のひとつは青春時代にほとんど人生観の価値基準が出来ていたということだ。学生運動や革命思想に感化されたあの多感な青春、それを東京という日本の中心で過ごしたことは計り知れない影響をわたしに与えてくれた。普通の学生であれば大学を卒業して就職し、社会人になっていったのにわたしは10年間ほども学生時代を延長し、アルバイトをしながらその価値基準で社会・政治・人間・自己を観察・分析し続けたし、今もそうである。だからほとんどのひとから、変わり者、と言われる。
まわりを見回すとそんな男はもうおらず、俗物生活を過ごし、楽しい生活をして長生きしよう、と言う者がほとんどである。わたしは彼らが劣等で自分が純粋だとか立派だなどとは全く思わないが、自分みたいな男がもう少しは残っていてても良いのではないか、と思う。
今の時代を単純に言ってしまえば、未来よりも今の経済生活を少しでも楽しくやっていければ良い、ということである。それは私だってそうなのであるが、それが負の遺産になり若い者達に残すことに罪を感じる。わたしが戦争から引き揚げてきた父に考えていたのは、なぜ、戦争反対を叫ばなかったか!と言うことであったが、わたしも、何故、あの時未来のことを考えてくれなかったか!と若者達追及されそうな気がする。だから、せめてこのホーム・ぺージで訴えたい。