ブログ - 20161022のエントリ
この十年ほどスケベという言葉をまったく耳にしなくなった。わたしは若い頃から、スケベな顔をしてると言われ、まれに好意を持つ女からは色っぽいと言われたことがあった。4,5年前には、エロイ!と言われたが、自分を象徴する言葉が消えたとなると少し寂しい気がする。女が男にスケベと呼ぶことはあってもその逆はなかった。それは女の性が受動的であったに過ぎないが。
なぜその言葉が消えたのだろうか?侮蔑を含んでいるのか、あるいはすべての人間は性欲を持っているから特定することに意味がないとみたのかわからないが、自分の青春時代の色んな言葉が消えていくのは自分が死に向かっていて、わたしの名前も死語になることを予想させる。
処女、童貞の言葉、その観念がなくなるだろうと十年前に新聞に書いてあったがその通りになってしまった。オカマ、レズ、ホモなどの言葉も消えかけ、性同一障害などという言葉がとって変わっている。差異が消えるということはそのものの実存性が消えることになるので世界の均質化に通じてしまい、人間が人間でなくなり、人工知能という新人類の確立化を予想させる。
この時代の変化はすごい速さであるし、誰も食い止めることは出来ない。