ブログ - 201402のエントリ

NHKは国営放送である

カテゴリ : 
日記
執筆 : 
nakamura 2014-2-5 11:27

 昨年の12月24日をもって、わたしはNHK福岡放送局営業部の委託集金人を解約しました。解約届けの用紙は白紙のままでしたが、統括係長のいうとおり一身上の都合という理由を入れ、わたしにも異存はありませんでした。

 仕事をはじめて23年間になりましたが、老齢と心労・不摂生が加わって狭心症、心筋梗塞、バイパス手術と体に異変を与えました。手術後は体調は良く散歩、野菜作りと体をうごかせたのですが左目の半分の失明、時々のめまい、右目のショボショボ感などが治らず、冬場での長時間のバイク運転は無理だと判断しました。体が凍えてしまうような状況は心臓にも良い筈がありません。今でもこの判断は正解だったと思います。

 NHKという摩訶不思議な組織、時には素晴らしい番組をつくる放送局の一集金人として働いたことはわたしの人生に経済的メリットを与えてくれたと同時に稀有な体験をさせてくれました。あらゆる人間を訪れ受信料をいただく(番組を観ても観ていなくても)という仕事は国民との関わりにおいてわたしという男をリトマス紙のように炙り出してくれました。あらゆるトラブル・活動の中で自分の姿がはっきり見えました。

 今後はNHKのこと、そこで働いた自分のことを書いていきます。

 さて今回のテーマですが、マスコミの紙面づくりのローテーションのひとつです。天皇制、教育、経済指標、北朝鮮問題、中国問題とメニューはたくさんあるのです。何ヶ月おきにテーマを代え、読者を飽きさせないためのものですが、NHKの籾井会長の発言が端を発しました。戦争中は従軍慰安婦の問題などはどこにでもあった、ドイツやオランダには飾り窓があるじゃないか、という内容ですが、NHK経営委員を安部総理が任命したという時点から今回の事態は起こってっていたのです。総理が自分の意にそう者を任命できるというこの制度じたいが大いに問題をかかえているわけですが、同時この件に対して抗議をしない日本放送協会労働組合に対しても不審を感じます。経営委員と同じ考えだとみなされても仕方ないでしょう。

 次に起こったのは、百田経営委員が都議選の選挙運動の中で、南京虐殺はなかった、と言ったことです。個人的な活動の中で言ったたことなので経営委員の立場ではない、と答え、それはそうだと思いましたが、今日の朝刊には長谷川経営委員が、新聞社で自殺した右翼を礼賛した、と第一面に報道されています。マスコミは素材を連鎖的して報道しますが、各経営委員の本心を連続させたこの流れは、内部者の告白でありNHKがみずから国営放送であことを検証したにすぎません。同時に政治の方向性に強いベクトルを与えました。

 それにNHKの番組の偏向、いい加減さが如実に現れてきています。特番においても政治的・社会的重要番組をとりあげない。一週間前はめずらしく(東大全共闘)をとりあげていましたが、公平中立が使命だからという理由で問題提起になりそうな番組はつくらないが、安部総理の顔写真だけはほとんど毎日テレビに出し、事前運動の片棒をかついでいる。ニュース番組においても昼のニュースに使った場面をそっくりそのまま夜のニュースで流したり、BSのチャンネルを三波も持ちながらBS2をかってに中断したり、BS1と両方で流したり民間会社ではしないことを平気でするようになった。視聴者への説明もない。

 なぜ、このように変質していっているのでしょうか?

 それは受信料を法的に取り立てる自信があるからです。支払い拒否者や滞納者を法的督促にかけ、裁判にかけていったからです。現場の委託集金人を法人委託に代え、経費を削り資金的な余裕があるからです。これからも法人委託を進めていくでしょう。どんな番組をつくっても受信料が入る、ということはNHKにとっては都合のいいことですが、自ら自分の首を絞めていっていることに経営委員たちは気づかないでしょう。職員たちも40歳にして平均年収が1000万円をくれる組織に批判なんてしません

 テレビがパソコンと入れ替わる日はちかいのです、映画がテレビと入れ替わったように。そんな時でもNHKの番組だけは絶対に必要だといわれる基本姿勢を持っていなければ、国営放送に戻るか消滅してしまうかでしょう。

 受信料制度が変われば日本は変わる、変わらなければ(長いものに巻かれる)国民性はいつまでもかわらない。集金業務を始めたころからわたしは考えていました。

 

 

 

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