ブログ - 20151202のエントリ

テロは革命的行為なのか?

カテゴリ : 
日記
執筆 : 
nakamura 2015-12-2 15:54

 一ヶ月ほど前に、フランスでIS国のテロが百人以上の観客を競技場で銃殺した。犯人は警察官によって銃殺された。新聞報道によると普通の若者であったようだが内面まではわからない。ニューヨークでの3.11事件も含め、大きなテロが起こっている。

 わたしは四十年前の連合赤軍・浅間山荘事件を思い出す。大学を卒業したかどうかもわからず、そのことに関心もなかった私。卒業証書はどうなったのか知りもせず、それまでの学友たちとの関係も自然消滅し、就職もしていなかった寒い冬。その寒さは私の心の寒さであった。その時、浅間山荘で学生運動をしていた学生のリンチ殺人事件があったことが、新聞やテレビニュースに出た。わたしは直接、学生運動には関わっていなかったが、テロを実行する者の気持とわたしの気持がどこかで通じていたことがわかる。ただ、権力と民衆の区別はすべきであることは知っていた。リンチ殺人事件には仲間の異性との関わりや嫉妬が起因していたことを知って、わたしはかれらがその分野を乗り切れなかったことに深い絶望を抱いた。その事件は学生運動の終焉であると思い、マスコミも識者のその意見を出した。学生運動は消滅していったが、統一教会の原理運動や創価学会が勢力を盛り返し、学生運動をエネルギーを吸い取っていった。

 オウム真理教の地下鉄サリン事件が起こり、多くの市民をサリンで殺した。教祖は逮捕され、刑務所に入れられたまま、まだ生きており、その宗教は名前を変えて存在し、信者も復活している。

 IS国を運営・管理する立場の者にとって民衆は寄生の対象である。対象が利益を求めて寄ってこなければ国家は成立しない。北朝鮮は王制・宗教国家である。IS国が欧米型民主主義を否定し、イスラム原理主義の立場を取るのであれば神格化された教祖が必要になってくる。日本には万系一世の天皇が存在してるが、イスラム国はそこがはっきりしない。IS国の革命は連合赤軍のような末路を辿りそうである。

 連合赤軍の未熟な学生たちは民衆が現世の利益を望んでいることを理解できず、それは革命思想によって超克できると信じていたが彼ら自身が超克できなかったのである。わたしも出来なかった。

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