ブログ - 201601のエントリ

日本の電車の中は不気味。

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日記
執筆 : 
nakamura 2016-1-28 5:12

 昨日は福岡教育大学の公開講座・文化事情Bの最後の日であった。各班の発表会、その三日目で私達の班であった。30分前に集まって打ち合わせをしようと約束していたのにそれを守ったのは一人だけであった。厭な思いになったが、自分の学生時代を振り返ると、こんなものかと納得した。

 4つの班が10分間の受け持ちで発表を始めた。6人の学生が演壇に立ち、背後に韓国の電車内の観客の写真を映し出し、傍に日本人学生が3人立って、スマホを黙って打ってる様子を演じた。背後の写真は子供たちが電車内にあふれんばかりに居て、ワイワイガヤガヤと賑やかであった。

 韓国人学生はこんな違いがあります。日本の電車内は静か過ぎて怖いです、と話した。

 次は傍聴者の質問の時間になった。

 私は手を挙げて話し始めた。電車内だけではなく、日本人は会社の会議でも意見や本音を言わない、50年前頃に、政府が(期待される人間像)というのを国民に示し、道徳教育を持ち出したように人格まで国が強制しようとしている、正論を出してはいけない国である、と言うと、女先生はわたしの長話を察して話を止めさせた。もう一人の日本人学生は電車の中で話すと周りに迷惑をかけるから、と言い、その考え方は良くない、と私は言いたかったが時間の制限があるので黙っていた。

 わたしも日本の電車の中は静か過ぎて不気味だと思うが、静か過ぎることに満足してる日本人が多いのであろうし、弱い者が苛められていても関わらないのが日本人である。自殺者が毎日、百人以上いて、孤独死も多い、家庭内暴力も多く、セクハラやストーカーも多い、これらが(不気味さ)が正体を現している。

特攻人形。

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日記
執筆 : 
nakamura 2016-1-20 6:26

 木枯らし吹きすさぶ3日前、部屋の寒さに耐えかねて外に出た。こんな日は町営の風呂に行くか図書館の暖房にひたるかであったが、わたしはカラオケ・スナックに行った。馴染みの店はシャッターを下ろしていたので地下の店に入った。

 初めての店であった。88歳のママがわたしを迎えてくれた。店内には同窓会をしてた10人くらいの中年男女がおしゃべりをしていたが、他には93歳の男と中年の男がカウンターに座ってるだけであった。

 わたしが7曲ほど歌うと、ママはわたしのそばに腰を下ろした。60年前に呉服屋で働いていたわたしの母を知ってるとか、彼女も心臓にペース・メーカーを入れていてわたしと同じ身障会に入っているとかがわかり、話が盛り上がった。

 (今、特攻人形を作っているの)

 というので怪訝な顔をすると、17、18歳の特攻隊員たちが死ぬ覚悟で出かける時、女たちが御守りにして人形を作ってあげたのよ、と言う。今度、公民館でその話をするので準備してるの、特攻人形は毛糸を編んでつくるのよ、風船爆弾の話もするの、など、午前12時から午後五時頃まで話し込んだ。

 翌日は英会話教室の日だったので、そこでその話を英語ですると(特攻隊)を知らない女もいてわたしは驚き、相手も驚いた。オーストラリア人の教師も驚いていた。片手くらいの人形らしいが、スナック・ママは今度わたしのために作ってあげると言うのでうれしかったが、自分はそれを抱いてどこに行くのだろうか?人生の目的もほとんどないわけであるから、老死に向かっていく時の支えになるであろうか?

 特攻人形の話は小さいながらも大きな出来事であり、わたしの世界を広がらせたのだ。風船爆弾の写真集も貸してくれたので、今、読んでいる。

 文化人類学者の書いた本に次のような一節があった。雄ゴリラが雌ゴリラに求愛する時、雄はバナナを両手に抱えて持ってくる。雌に差し出す。雌は喜んで食べる。雄はその背後に回って雌の体を抱き、交尾をする、と言う。雌はバナナをむしゃむしゃ食べながら、体を任せてると言う。なにか人間社会に通じていて面白く、その一節は強く印象に残っていた。

 新年会に馴染みのスナックに行った。カラオケを歌い、赤飯、焼酎のお湯割り、コーヒーなどいただいて、千円だからママは商売抜きの営業であった。わたしと不仲になっていた初老女が店に入って来た。少し酔っていたわたしは手を挙げて呼び、わたしの隣に座らせた。お互いに言いすぎた言葉を詫び、仲を取り戻した。

 ?新年はねえ、三人の息子、娘、その孫たちを呼んだのよ。正座させて座らせ、婆ちゃんはねえ、今年こそ、・・の名前を捨てるから覚悟しておきなさい。

 彼女は私に言ったので、おれはその候補者に入ってるよね?と言うと彼女は返事をしなかった。主人と死別し、遺族年金で生活していたが厚生年金基金がなくなることをきっかけに(再婚声明)を出したのである。73歳になり、孫が5人もいるのになんとも逞しい女である。近頃では珍しくないが、彼女は5年前に初めてそのスナックを訪れた時、ママにいきなり、良い男がいたら紹介して!と言ったのだからママも驚いていた。それから五年間あの男、この男と良い仲になり、自ら性行為も含めてしゃべり、噂を撒き散らした。どの男とも結ばれず、男にはコリゴリした、と懺悔していたのに、新年のこの声明である。

 わたしも彼女に似た男だがその逞しさには勝てない。わたしは68歳であるが、生きるのが面倒くさくなっている部分がある。彼女はサプリメントのマルチ商法に手を出したり、女友達を招いて部屋の中にいつも花を咲かせている。(姥桜)である。

 わたしも(女にコリゴリ)しているが女への夢は捨てきれない。エロ・ビデオで寂しさを紛らわせながら、作品の構成やリアリズムを学んでいる。小説作法と共通しているから学ぶべき部分も多い。

 (年明け宣言)を出した女とわたしはどんな年を迎えるのか、期待もこめてウオッチしていたい。

インスタント食品になったTV番組。

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日記
執筆 : 
nakamura 2016-1-2 6:55

 昨年末は二年ぶりにテレビのスイッチを入れ、(紅白歌合戦)を観た。カラオケが好きになったせいもあったが番組をどんな作り方をしてるかに興味があった。三山ひろしの(お岩木山)を今年の一月に町内の多目的施設の舞台で歌うことになっていて、彼が紅白でどんな歌い方をするか初めての出演でどんな顔をして出るか、同じく初めて出演する山内慶介の歌い方にも興味があった。二人とも観客席の祖母を映し出して気持を聞いたりして感動した。それから先は舞台の上であふれるほどの出演者を出したり、小林幸子が鳳の背中に乗って天井から現れたりとか技術的に頼る部分が出てきたので、スイッチを切った。

 NHKそのものが役人の世界で、放送法に守られているから、新味のある作品や創造性のある作品をつくるとは期待していなかった。パンツ一枚だけの俳優を登場させていたがその意図はなんだったのだろうか?と考えた。あちこちの場面に出して、女のはくようなピンクの小さなパンティをはいていたが、単に奇をてらう意図であったのか?それにしては貧弱な発想である。脳性麻痺の歌手(いるかどうkは知らないが)や身体障害者のグループを登場させたりしたほうがもっと盛り上がったはずである。異種混合、多様性の考えが欲しかったが残念な気がした。マスコミ自体がインスタント食品になっていく傾向がある。

次回作(磁界)

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日記
執筆 : 
nakamura 2016-1-1 6:51

              明けましておめでとうございます。

 年が変わってもわたしに変わりはなさそうですが、やはり期待感を持ってしまいます。昨年は(ガラパゴスの女)を書き上げ、応募しました。自信があります。タイミングがすごく良かった。女主人公との現実での出会い、彼女がもっとも悩んでる時であった、ボランティアとしての自然な付き合い、差別・イジメという誰でも関心のあることなど書き手にとって好条件でした。小説として書き上げることでわたしの心の整理が出来、わたしも救われ、現実の場でもわたしは彼女をイジメから救いました。

 執筆中にもう一つの作品にも取り組んでいました。製作にまとまりが付かないのでタイトルも変わっていきました。(片割れ)から(番ーつがい)へ、それから(反物質)、それから(磁界)へと変わり、このタイトルで進み、ストーリーも決まりました。宇宙の塵が集まって地球が出来た。大きな丸い塊になり、太陽のような火の玉であったが、自然冷却し、今のようになった。地中にはマグマがまだ燃えていてその鉄分が磁石の作用を起こしている。その力で重力(引力)が出来、当然ながら人体もその作用を受け、磁性を持っている。微粒子の原子核の周りを電子が回っているのもその作用であるし、人間関係、人間のもつ波動(テレパシー)も磁力の作用である。不仲であった夫婦の一方の妻が死ぬが、手術後の麻酔の後遺症を残した夫は妻は生活の物音を聞く、というストーリーです。つまり人間同士の磁力を現したい。一般的に恋愛とか友情、親密感、反発力などは磁力のせいであり、物理化学作用として表現したいのです。

 書き上げればこれもわたしの心の決着、整理になります。不幸や錯乱、孤独が肥料です。それが傑作を生む場合もあります。始めのうちは体験にとらわれて材料負けの状態ですが、モルトを何年間か寝かせておくと、次第に作品としての視点に変えることが出来ます。

 今年も毎日、取り組みます。

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