ブログ - 20201223のエントリ
今日は、障害者仲間三人で、カラオケ練習会をやってきた。公共施設の部屋で無料でやってきたが、心が温もった一日であった。歌を歌い声を出すことはすごく気持ちが良い。うまいとか下手だとかではなく、一つの演歌を三人がそれぞれの個性で歌い、拍手をしたり、黙って聞きいったりして、和気あいあいの雰囲気である。
わたしは若い頃は西欧かぶれで、日本的な芸は軽蔑していたが、今はぞっこん惚れ込んでいる。日本文化は繊細な心が出ていることが分かってきたし、日本料理も世界遺産に登録されてように素晴らしいと思い、自分で作った野菜を食べている。今は演歌の歌詞が好きになり、俗っぽいと軽蔑されていた歌謡詩の素晴らしい表現に気づいて来た。
明日はいらない今夜が欲しい、という歌詞は森進一の歌う(港町ブルース)の一節であるが、コロナに脅かされる毎日の中でひときわ心に響いてくる。コロナに殺される、明日は我が身か?どうしようもない、毎日の中で、ともかく今夜だけでも良いからあなたに抱かれたい、という気持ちが重なって、切なくなってしまう。独り身ならともかく、妻と子供を持ちローンを抱えた男を見ると涙さえ出る。先日は作業服姿の父親と幼稚園服を着た男児が手を繋いで歩いているのをみて胸がつまった。
三。四十年前であればこの歌詞は、刹那的である、退廃的であると陰口を叩かれたであろうが、コロナに追い詰められる今は冴えわたって響く。それはわたしだけであろうか?こんなコロナ鬱の時代にこそ日本の演歌は、俳句同様、世界で認められるに違いない。