ブログ - 20210129のエントリ
量子力学の中で、シュレーディンガーの猫、という有名な説がある。箱の中に猫を入れ、毒ガスを吹き込む。そこで猫は生きているか?死んでいるか?を問う。猫の姿は見えないわけであるから、答えは死んでもいるし、生きてもいる、ということになる。
私は七十三歳であるが、生きているか?死んでいるか?と、問われれば、今は生きているが、長くて三十年以内には確実に死んでいる、のであり、生きてもいるし死んでもいるわけである。今と三十年後を重ね合わせればそういうことになる。
コロナのPCR検査で、陰性と出たのに翌日には被験者が死に、陽性であったことがわかった事例がある。検査が不正確であったと言えるが、実は陽性と陰性が重なり合っっていたのではないか?私は口唇ヘルペスの持ち主である。冬になって塩辛いものを食べたり、免疫力が落ちた時に、日頃は体の奥に隠れているヘルペス菌・ウイルスが出て来て唇のまわりを潰瘍状にただれさせる。ただ、それだけであるから気にはしていないが、全身に潰瘍ができて治療に通う人もいる。私の場合はヘルペスにかかってもいるしかかってもいないということにもなる。
量子力学の話にもどると、量子コンプーターは、従来の0と1の組み合わせから、0でもあり1でもあるという組み合わせを考え出して、計算能力を膨大に増やしている。重ね合わせ理論を一つ広げたのである。
このように重ね合わせの考えが広がってきているのに、人間世界の日常の考え方は、生と死におけるように二者択一でなければ理解出来ず、それから前進しない。それは目に見えない政治権力のせいであろう。前進させれば精神世界の秩序が崩壊するからである。
そろそろ重ね合わせ理論を普及させてみようではないか?(あなた、今、どうしてる?)と尋ねられて、(死んでもいるし生きてもいるよ)と答えるようになれば、死を引き受ける気分になって気が楽になると思う。(就職試験はどうだった?)(通ってもいるし、落ちてもいるんじゃない)、こんなやりとりは落ちることも認めて、楽な気分になるだろう。
わたしは男でもあり、女でもある。
ぼくは子供でも大人でもある。
鳥でもあるし、動物でもある。
など、思考の範囲が新しい領域をもって、確実に広がるはずである。