ブログ - 20180720のエントリ
二週間前に大雨による洪水で全国的に被害が出た。二百人以上であるから、大変な出来事である。それが一段落し、まだ片づけに追われている被災者もいらっしゃるが、梅雨明けしたような太陽が照り続け始めた。部屋の気温は三十五度を指しているが、エアコンはないし、取り付ける気もない。
午前中は庭で枯れ木を燃やした。、十日前に伐採した木が枯れ始めていたので早めに処分しなければ庭が枯れ木で埋まってしまう。木の枝がぴったり重なっていないので、燃やすのに苦労し、作業服は汗まみれになり、頭も少しぼんやりしてきた。熱中症になるかな?と考えながら、自分はエアコンを使わないので体温調節は十分にできるはずだと考え、そのまま続けた。
昼食後は、不要な木を切ることにした。まず、西側の柿の木が五本ほどがじゃまなのである。畑の日当たりを悪くし、風通しも悪くしており、実がなっても虫やカラスに食われるだけで何の利益にもならない。一本目に取り掛かり、チェーンソウの歯を当てたが、切れがすごく悪く歯を押し付けているだけで腕が痛くなってしまい、先に進まない。仕方なく、鋸で切り始めた。こちらの方が早く切れていくのがわかった。
直径十センチほどの柿の木は切れていき、最後の皮がなかなかしぶとくて切れない。(最後の皮一枚しなない)会社で働いている時、解雇されそうになった男が言った言葉が思い出された。木は倒れる時、ギギギーとうめくのである。動物の叫びみたいで生命の声を出すのが分かる。
その木が終わって、次の柿の木の幹を見ながら、どこに歯を当てようかと考えていると、幹の半ばの皮がむけ、幹の中が見えていた。どうしてそんな風になったかわからない。そこは黒くなっていて、無残な肉であった。そこに歯を当てれば切りやすいと考えたが、どうも腕が言うことを効かない。ちゅうちょしていたのだ。
中断して、もうやめようかと考えたが,隣の梅の木の枝を切り始めた。これも取り掛かるとっ際限がなく、夕陽が射し始めたので、止めた。夕食をとり、風呂に入った。汗まみれの体から汗が流され、すっきりした気分になった。そこで、考えた。あの障害者みたいな柿の木はどうするのか?切るのか、きらないのか?切らなくても邪魔にはならない。切ることを心が決めきらないでいた。
あんな体で良く生きてきたもんだな・・。俺も障害者だし、仲間もいるから、生きることの大変さはよくわかる。あれだけ残して、切らないでおこう、と考えた。