ブログ - 20131223のエントリ
近所で自然農法を実行してる男性と知り合いました。石丸さんと言う方で、65才です。話をうかがって、一番驚いたのは山中に菜園を作っていて、肥料・農薬はおろか水さえやらないというのです。
「水はどうされてるんですか?」
と訊くと、
「ほら雑草を野菜のそばにじゅうぶんに植えてますから野菜はその水を吸収します。また枯れ葉を畝の上に敷き詰めていますから水分の保全をしてくれますし、夜露がおりて水になり、畝の土に吸収されます」
と淡々と話してくれました。
自然農法で肥料・農薬を使わないのは知っていましたが、水も要らないというのは初めてでした。
石丸さんの農園は道より三メートルも高い位置にあり、その北側は崖に近い状態で、土は赤土です。成育状態を見るとサトイモは根の部分が一般のものの二倍もあり、ホウレンソウ、大根、ごぼう、白菜などは野生の顔をしていてパワーがみなぎっていました。
「でもここまでくるのに五年間かかりました」
と彼は言い、
「今では畑を耕したり草をぬくこともありません。畝の通り道に置いている枯れ葉を畝の上にのせたり、雑草の根から上の部分を切って苗のそばに置いたりします。雑草の根が耕してくれますし、葉っぱが肥料になります。わたしはナマケモノですよ」
と言うのです。
そう言いながらも私は彼の苦労がじゅうぶんにわかりました。畑の周りは竹垣で囲んでイノシシが入らないようにしていますし、枯れ葉を拾って運んできたり作業はいくらでもあります。でもそれは自分の王国をつくる楽しいものです。小中学生達にこの作業をさせればきっと顔を輝かせることまちがいありません。
この農法は家庭菜園には通用するが大規模農園では無理だ、ということですが、このやり方が増えていけば肥料をやって害虫が増え、その結果、農薬を大量に使用する事も減り、自然にとっても人間にとってもありがたいことです。
わたしは彼の教えをいただいて、自宅で毎日自然農法に取り組んでいます。