ブログ - 20131214のエントリ

木の葉の生涯

カテゴリ : 
日記
執筆 : 
nakamura 2013-12-14 12:26

 いつも散歩する山道に車で出かけ、枯葉を集めました。十センチほども積もった枯葉は乾いていて、触っても気持ち良いものです。両手で包むとサラサラしました。薄い朝日をあびながら松葉ホウキではき集め、両手で大きなビニール袋に入れる作業はすがすがしく爽やかなものでした。田舎生活に感謝しました。10袋も詰めるとワゴン車に積んで自宅に持って帰りました。

 自宅の畑には畝が30ほどもあり、土の表面に枯葉を敷くつもりでした。前回は耕した土の中に入れてしまい、失敗でした。(不耕起栽培)の本を読むとそれでは枯葉の活用が出来ないから、土の表面に置くということでした。それでは風に吹き飛ばされるのではないか?と案じることがあって埋め込んだのですが。

 一輪車に積んで枯れ葉を運び、畝の上に置いていきました。土に毛布をかぶせてるような気持ちになり、いい気分でした。風が吹きました。枯れ葉を見ると飛ばず、畝の土に逆に張り付いているのです。そうだ、舗装された路面の場合には飛んでも地面の上では飛ばないんだな。

 なぜだろうか?

 木の実は丸くて、出来るだけ遠くにまで転がるようになっている。それは遠くにまで行って芽を出し、種を広げるためだ。葉は木の下の地面に落ちる。大事な仕事があるから動いたり遠くに行ってはいけない。日光をさえぎり湿気を保ってミミズやバクテリアに住処をあたえ、かれらが土を団子状にしたり枯れ葉が分解していくのを助けている。枯れ葉の縁がギザギザ状になったり内側外側に曲がっているのは風が吹いても木の下から離れないようにするためである。腐葉土になってスポンジ状になるのは根に養分を吸いやすくするためである。

 枯れ葉になる前は若葉であった。その頃は光合成を盛んにして木に養分を与え、酸素を出して動物たちの生命を守り、大気の汚染物質を付着させて雨とともに地中に戻していた。

 老いて枯れ葉になってもきちんと役割を果たし、死ねば養分になって木の成長を助ける。吸い取られて本体の中に戻り、回帰し循環している。

 もの言わぬかれらだが、自然を利用するだけの人間達よりはるかに価値があるのではないか?わたしも人間の一員だが、自然への恩返しをしたい、と考える。やがて枯れ葉みたいに本体の中に回帰するのだが。

 

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