ブログ - 20130824のエントリ

一撃必殺の世界

カテゴリ : 
日記
執筆 : 
nakamura 2013-8-24 8:42

 若者たちが(草食系)と呼ばれる時代において、(一撃必殺)などという言葉を持ち出せば残酷な言葉だとというより、狂ってる、と言われるでしょうが、その世界はまちがいなくあるし人間も自分ももこの世も狂っていると信じています。人間が生き続けている限り、その考えは変わりません。

 わたしが第三次志望の法政大学法学部に入学したのは昭和43年の春でした。希望したわけではなくその程度の学力を証明されただけですから、入学式にも行かず卒業式にも出ませんでした。卒業証書も送られてきませんでしたし、今でも時々自分が卒業できているのかあんじることがありますが、就職においても学歴のことでトラブルになったことはありません。

 入学前は進路を考えていました。探検部に入る、学生運動をする、空手を習う、という三つの夢がありました。探検部は学内で見当たらず、学生運動は中核派の拠点だったので盛んでしたが弱肉強食の教育をうけたおまえたちが人を助けるための社会運動?と疑問視していました。

 それで(沖縄空手道剛柔会)に入ったわけです。体を動かすことは好きでしたがスポーツは神経が鈍くて下手でした。最初は無我夢中でした。校舎の屋上のコンクリート床で12時から2時間腕で突いたり蹴ったり走ったりして練習をしました。ところが次第にオカシイと思い始めました。(押忍!)の声を出して先輩に挨拶したり、道着をたたんだり、お茶を運んだり、食堂でかれらに食事を運んだりすることには抵抗はなかったのですが。シゴキ(リンチ)を週に一度練習後に受け初め、退部者(そこは同好会でした)が出始めてオカシイと思いました。

 (テメエラ!ちんたらちんたらしやがって気合が入っとらんぞ!先輩に対する態度もたるんどる!)

 付属校から入ってきた小田切がいつもシゴキの先頭に立っていました。巻き舌で息をまく言葉は迫力があり、白い歯をむき出した凄みは一年坊からニックネームがつけられたように(ウータンーオランウータン)そのものでした。

 (腹を絞めろ!足を踏ん張れ!)

と言うと、一列に整列させられた私たちのミゾオチに二年坊の鉄拳が打ち込まれました。二年坊は15人ほどで一年坊も15人ほどでした。軽く突く者もいましたがほとんどは腰をいれた一撃必殺でした。ミゾオチは筋肉がなく鍛えようのない部分でしたので目の前が真っ暗になる痛みが全身を走りました。

 ウウ、といううめき声が怒る、それは順番どおり自分にちかづいてきました。

 10発ほど連続して受けた時、わたしは気を失って倒れました。二年坊たちは黙って見下ろしていました。医務室に運ばれるわけではなく、自然回復をまって放置されていました。

 止めようかと思いながら7月までがんばりました。100人ちかい入部者は10人ほどになっていました。8月に新潟の海岸で1週間の合宿があることを知り、大学の医務室で医者に事情を話し、偽の診断書(遊走腎)を書いてもらい先輩に出しました。人家のない所で合宿などすると、何が起こっても証人がいない危険を感じとったのです。

 退部してから先輩達の追及はありませんでしたが、同輩にたいするヒガミとリンチの悪夢は20年間つづきました。

 この経験から次のことを言いたいのです。

 日本は軍備を持ち交戦権を持て、という議論です。その前に言いたいのは、日本は軍備を持たず交戦権もないのですか?それは嘘です。アメリカに代行してもらい、依存してるだけです。

 だから国民にさまざまな依存症が起こり、国家もたえずアメリカの顔色をうかがっているばかりなのす。

 わたしは一撃必殺の世界を知り、時々自分の拳を握って硬さを見ながらこれで殺せるか?などと考えたりしますが大学を出てからは暴力沙汰を起こしたことはありません。タイマンをはったことは何度かありましたが、負けるか相手が下がるかでした。

 今の日本はまだ人権民主主義・戦争反対が根強いのですが、そろそろはっきり言ったほうが良いのではないのでしょうか。人殺しは楽しいのです、そして人を愛することも楽しいのです。それはどちらもエネルギーの燃焼であるからです。

 その人間心理をじゅうぶうんに理解して、軍備の再編と徴兵制を敷け、と。過去の戦争体験を検証し、慎重な仕組みと管理を置け、と。

 自分を守るのはまず自分なのです。一撃必殺の世界を経験して、わたしは良かったとも悪かったともいえます。それが死ぬか生きるかの世界であったことはまちがいありません。当時は防具などいっさいつけずに殴りあい・蹴りあいをしてましたから、当たり所が悪ければ死はすぐそこにありました。そのせいか不思議と負傷や死はありませんでした。

 

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