ブログ - 20130801のエントリ
わたしが東京で遊学生活を送っている時、高田馬場近くのラーメン屋でアルバイトをしたことがあります。(大三元)という小さな店で、台湾人の初老の店主が経営をしていました。店内で冷や飯を客に出したり、麺の伸びたラーメンを雀荘の大学生に出前したりして、(あんたを子供として見るべきか大人として見るべきかわからない)と店主に言われ、その言葉が今でも記憶に残っていて、思い出しては笑ったりします。
昨日、自宅で餃子を作り、自分で揚げました。50年ほど前の経験が生きていました。フライパンの中で油と水の混じった液体が沸騰すると、餃子を順次入れていきました。フタをして蒸し、油がほとんど無くなった頃、餃子のお尻が狐色になった頃に完成します。口の中に入れた時、カリカリの味がする時が一番美味しいです。その加減はかなりむずかしいですが。
そこでわたしは考えたのです。
水と油といえば日本では相容れないものどうしの典型としてとらえますが、中国人は両者を混ぜ、水の力で蒸しあがった時、油が力を発揮してあげるという効力を利用しているのです。日本人およびその他の国では考え出せないことですね。
共産主義を体制にする国が資本主義を取り入れ、今ではアメリカにつぐ資本主義国家として成長している。この事実に餃子の調理法における水と油という対立する性質を活用する思想を感じ取るのです。老荘思想における逆説の思想など東洋思想の奥深さを感じますが、餃子のように美味しい味付けをした国になることを期待しています。