ブログ - 20231023のエントリ
東京生活をあきらめて帰郷し、四十年になる。初めは珍しかった人や自然と親しみながら、今はすっかり溶け込み、田舎に戻って良かったとつくづく思う。親とまわりに反抗して家出同様であったが、元のさやにすっかりおさましまい、遠出はしなくなった。
自分は老いながら、まわりの変わりようは早くなっている。昆虫の数も激減し、遊歩道を行きかう人も挨拶をしなくなった。メディアがすごい勢いで変わり、よく見ると視聴者への印象操作が増え、事実なのか洗脳なのかの区別が難しくなっている。ロシアや中国への嫌悪など明らかに感情的な報道が目に付くのである。メディアは冷静な視点とスタンスを失ってはならないはずなのに野次馬的な面が見えるようになっている。セクハラ、パワハラ、著名人のスキャンダルなどが多く、大事(環境問題、世の中を動かしている組織)などを見逃している。
世間では人々の喜怒哀楽がほとんど消え、笑い声も怒り声も泣き声も聞かれなくなり、野良犬、野良猫なども見かけなくなった。かれらはこっそりと処分されている。そして、IT異常な発達ぶりである。それは便利さを与えてくれると同時に人間の労力・エネルギーを奪い取っている。
このままの流れが進んで行くと、人は考えることも体を動かすこともしなくなり、消滅してしまうであろう。今こそ、人々の否定する、無駄や労力や、遠回りなどに価値を見出し生命の本来の力を見出すべきである。悩むこと苦しむこと、病気になる、失恋すること、貧乏になることににも価値があるのである。
そのままけっこう、である。