ブログ - 20211223のエントリ
先日、近所にあるキリスト教会に、初めて行った。以前の教会で洗礼を受けていたものの、教会から一年間ほど遠ざかっていたが、時々聖書は読んでいた。だが、祈りまではすすまなかった。神が心の中まではいってはいなかったのだろうし、キリスト教には祈りの言葉がないのでとりつきようもなかった。
そこは個人宅をかねた小さな教会で、若い夫婦で運営していて、落ち着いた感じがあった。身を捧げる気持ちがこもっていて心が落ち着き、十人ほどの参加者の中には顔見知りの人もいた。
礼拝が終わるとコーヒーと菓子が出され、茶会になった。女の牧師は私の隣に座り、コロナ後の宗教はどうなるか?などいろんなことをしゃべった。その中で印象に残った言葉は、わたしが日頃考えていたことで、個人主義が利己主義を生み、それまでの共同体をこわしたのではないか?ということであった。江戸時代までは、他人の子でも我が子同様に育てる習慣があったが、それが欧米からはいった個人主義で壊され、人権・福祉というちがう観念で動き始めたのである。老いて死をひかえた父母は家の中で看取っており、老人ホームも介護施設もなかったのである。現代、多くの老人たちは人に迷惑をかけないで死ぬにはどうしたら良いか?を考えており、自分もその中の一人になった。
餓死者がでない福祉国家になったことはまちがいないが、ボランティア精神がすすんで近代以前のような共同体がもどれば良い、と考えるが、良いことと悪いことはいつも綱引きの状態である。