ブログ - 20210612のエントリ
森村誠一さんは若い頃、推理小説のベストセラー作家であったが、88歳になられて、(老い)についての本を出された。昨日の新聞にその広告がのっていて、(心の筋力)という見出しがわたしの眼にとまった。
いつも午前三時ころに目が覚め、想い迷うのである。起き上がろうかこのまま寝ていようか?とぐずぐずしている。昨日、採ったビワ、梅の実の袋詰めをして、バイクでスーパーに持って行く、千円にはなる。だが、袋詰めも面倒だし、バイクの運転も怖い、走行距離が十万キロになるカブが途中でくたばってしまうのではないか?大型トラックにボディを擦られてバイクが転倒するのではないか?このまま死んでもかまいはしないのに、と思いながら起き上がり、準備にかかる。
体の筋力、そして心の筋力がバテテしまっているのである。
バイクのトランクにビワと梅を詰めて、走り出すが、道路のはしは荒くれていてタイヤはふらついている。倒れれば大けがか死ぬかの大事故になる。大型トラックが風圧を押し付け、ミラーを擦らんばかりに寄って来る。ぶつけられて死んだ方がいいかもしれない。
ほぼ命がけの運転で店に着き、産直コーナーの棚を見回し、値段をみて売価を決める。梅が1キログラムで350円、それが6袋、ビワが一袋250円で二袋、値札を張り終えて、帰宅し、少し休んで、畑に出る。十二時、十四時、十七時に、売り上げ情報がスマフォに入って来る、十四時の段階で、完売であった。
これで一日が、生きれた。