ブログ - 20201016のエントリ
死ななかった人生を生きてみて、振り返ると、ほんとうに良かったとつくづく思う。後はお迎えを待てばいいだけで、それは無理をして自分を殺す手間が省けたというものである。
まず、女達との出会いがあり、恋愛、セックスに日々を過ごした。悩みは生じても少々の味付けとなって無尽蔵の快楽をいただいた。テクニックは上達し、何時間でも絶頂感を得る境地まで達し、夜が明けるまで頑張ったこともある。
映画を見、小説を読み、音楽を聴き、ハイキングをして、人間として生きている官能を堪能した。酒を飲んで騒ぎ、煙草を吸い、物思いにふけった。
35歳の時、自殺願望の女とぐうぜん、知り合い、三角関係にはまって、何とも言えない経験をした。
36歳の時、何十万人に一人、というレアな女と結婚し、二人の息子をいただいた。
NHKの集金業務につき、バイクで福岡県内のありとあらゆる地域を訪れ、何千人もの男女と顔を合わせ、金を稼がせてもらった。
65歳の時、心筋梗塞を起こし、死にかけたが、バイパス手術で命を取りとめた。その頃、退職したが、経済苦に陥り、アルバイトで食いつなぎながら現在、まだ生きている。
以上が概略的な人生であるが、その活字の奥には様々な光景や出来事が錯綜して重なり合っていて、平行宇宙のもう一つの世界で生きている。もう自分は自殺することなどはない。死ねば違う世界に行けると、信じているのでその世界にタイムスリップして、生きていきたいと思うだけである。