ブログ - 20201009のエントリ
一昨日は年金者組合の定期大会に出席するために、JRの電車に乗った。電車に乗るのと村から出るは二か月ぶりであったので、車内がめずらしく、見回すと、乗客たちは皆、マスク姿で、人の顔を見ることもしゃべることもなく、おとなしく座っている。三十年前は、こうではなかった。前に座った老男が人の顔を見まわし、特にわたしなど、好奇心に満ちて含み笑いをしながらみつめ、知り合いかと考えながら見返したものであったし、酔っ払いがえへら笑いをしながらバナナを食べていたが,それらは遠い昔の風景になってしまった。
福間から乗客が増え、斜め前の席にミニスカートの若い女が座った。何か月もミニスカートの女を見たことがなかったので、自分の目線が周りに気づかれないように注視したが、誰も無関心のようであった。ピンクがかったワンピースの姿で、腿から足まではふくよかな脚線美で、顔は植毛眉毛で涼し気な気分をだしていた。しずかに目線をたくわえて、一点にすえていた。
わたしは芸術品をみるように、露骨ではなくチラリ見をしていたが彼女はわたしなど眼中になかった。彼女は香椎駅で降りた。
大会を終えて、帰宅すると、朝刊に男がスカートの中を盗撮してつかまり、された若い女は泣いていた、とあった。
男の心理がわかった。珍しいものを発見した気持ちでシャッターを切ったのであろうし、男はこんな場合自分を誘惑するために短いスカートを履いていると勘違いし、それなら、と思い込んで手を出し、手痛いしっぺ返しを食らうのである。
男と女は性の部分以外ではほぼ同じであるが、性の部分になるとやはり、異種である。能動的か受動的かの違いが基本にあるが、それが様々な誤解を生み、男は仕事を失ったり、犯罪者になったりする。女はほとんどの場合、ミニスカートの姿が美しくかっこいいから履くのであって、裸体をさらして誘惑しようとは考えていない。つまり、芸術的な視点なのである。
女は性的なたくらみで誘惑することはないし、あくまで心から、好きとか嫌いとかで行為にすすむのであるから、そのあたりを誤解しないようにしなければならない。自分に好意があるかどうかは手をふれてみたり、あるいは握ってみたりすることから始める方が無難であろう。