ブログ - 20200629のエントリ
文体ーカミュの(異邦人)、丸山健司の(夏の陽の流れ()、を思わせるような明るい文体で書き、即物的で感情移入を排す。
ストーリーー夫婦の過去は一切書かず、現状のみを書く。周囲の者達はオットに、(奥さんとうまくやって下さい)と言うが、それに同意しながらも、非接触システムはかわらない。ツマは最期に、この生活が一番良いのよ、と言って、自室の内鍵を閉める。オットもツマと廊下ですれ違う時、手をのばせば触れる位置なのに出さない。非接触システムを壊したくなかった。
書き出しー電車の轟音。空爆するようにオットの家に近づいて来る。戦後最大の国家的な危機ーコロナ。最大多数の最大幸福を訴えた体制が非接触システムによって崩壊する。時代の大きな逆転が訪れる。まわりの者達が、仲良くしてください、とうったえるのに平然と非接触システムの中で暮らすフウフ。
八月末締め切りの文学界新人賞に応募する。