ブログ - 20200624のエントリ
近頃はもの忘れがひどくなり、言葉が的確に浮かんでこない。懸賞小説にも落選ばかりであるが、人間や自分への取り組みの姿勢は変わらない。そんなにむずかしく考えんでもいいんやない?とよく言われるがわたしの姿勢は変わらない。
今、(木漏れ日の女)という題で書いていて、モデルはそばにいるし、体験も十分にあるので順調にすすみ、ラストの場面を残すのみとなっている。ストーリーの展開の中で、テーマを膨らますためにもどうするか?と考え込み、ある歴史的事件が思い浮かんだ。阿部定(あべさだ)事件である。あべさだ、という女が昭和11年5月18日に起こし、大事件になって、日本中を驚かせ、興奮させた。
性交中に、女が男のペニスを切り取り、大事にして平然と持ち歩き、逮捕され、刑に服したのである。それは現代社会においても取り上げられ、映画や小説にもなっっている。窒息プレイという危険な性の技があって、首を絞めあい、脳が酸欠に近い状態になって、交接を繰り返し、長い時間、絶頂状態になるのである。(これは危険なので、読者は真似をしないでください)。
阿部定は熱中して、長い時間首を絞め過ぎたのであろうか?それとも、絶頂状態で死なせたい、と考えたのであろうか?それはわからないが、好きな男の大事なものをいつまでももっていたかった、と供述しているのである。それは一般の人にもわからないことではないが、そう簡単には実行できることではないし、実行はしない。阿部定は絶頂状態の中で常識的な判断を失っていたに違いない。
ある女がいる。
花が好きで、特にバラが好きで、大切に育てるのである。ところが、きれいに咲いた時、ハサミで切り落とし、地面に放置するのである。この心理がまったくわからなかった。そこで、阿部定事件を小説の中で取り上げたのである。