ブログ - 20180416のエントリ
今日は二人の老人と会い、話しをした。一人は老婦人で毎年、春に、竹の子を買ってくれる人で町営住宅に住んでいる。事前にケイタイで約束を取り付けていたから、訪問すると、茹でた竹の子を千五百円で買ってくれた。
明日から、心不全の検査のため、入院すると言う。バイパス手術をうけた自分は心臓病関係に詳しいので、大きな病院で心臓血外科のある所に入院した方が良いですよ、と言ったが、彼女は今の先生が丁寧で良いから、と言いながら、もう、わたしは身寄りもないし、バイパス手術なんかするより、心不全で死んだ方が良いのです、と言った。それに検体の手続きもしているので、検体が終われば、葬儀も無料でしてくれるし、プレゼントの品も後見人に送られてくるので安心です、と言った。
そうですね、と私は言いながら、自分も身寄りがないのでそうしたいです、と言うと、大学病院じゃないとだめですよ、と応えた。大学病院だと、一人のインターンが一体の検体について体を開き、調べる終わると、手を合わせて弔ってくれると言う。私は新しい事実を仕入れ、すごく,良かった。
次は(年金の会)の会費の集金先であった。76歳になるが、妻に先立たれて、菜園づくりもやる気がなくなり、終日、家に籠り、テレビを観ていて、テレビが恋人みたいな老男である。
(そんな、毎日ってもったいないですよ。あなただって、誰も知らない人生を経験したのでしょうが)と言いたかったが、彼はテレビの番組に戻りたくて、玄関口を離れた。
この時代の流れは、多くの人が表情を失い、終末としか思えない。今、(神歩き)という小説を書いていて、それは科学と宗教のせめぎ合いのテーマであり、結末を苦慮しているが、人工知能が世界を支配する結末しか考えられない。
朝、起きると、太陽を拝むのではなく、スマフォを開く。すると、お早う、・・君、今日の気分はどう?と声を掛けて来る。うん、少し具合が悪いんだけど、と言うと、私が今日、一日中、あなたについてるから大丈夫よ、安心して!と答えが返ってき、どんな場合でも優しくサポートしてくれる。
わたしがそのソフト会社の社員であればそんなマニュアルの提案をするであろう。