ブログ - 20111011のエントリ
この前、宗像市のある団地を訪問しました。奥さんが出てきて、用件が終わると、長話を始めました。ご主人と二人で家の中にいて、ストレスがたまっていたのでしょう、こちらからたずねなくても話し続けるのです。わたしは自分の仕事が大変だというと、(あなたはでも歩けるじゃないですか。わたしの主人は脳出血を起こして体に障害が出て、両側からささえてもらわないと歩けないのですよ)と言い、その話をきいた私はその言葉に自分の立っている場所がわかりました。(近頃、時々膝が痛むことはあるが、ともかく歩ける)と考え、人と話すことで自分の姿が見えました。(うちのは主人は物が二つに見えるのです)(えー?)と不思議に思うと(ほら、この指があるでしょう)奥さんは人差し指を立てました。(ふつうの人は一本にしか見えないのですけど、わたしの主人は脳に障害があるので右目で一本、左目に一本、つまり二本に見えるのです)わたしはおどろいて言葉が出ませんでした。その主人の世界は二進法なのですね。一万円札も二万円なのですね。レアな世界ですが、それを絵に表現できたらすごい絵が出来るなと考えました。そうなると障害者ではなくて希少人というべきじゃないでしょうか?けっきょくこの世は多数派が健常者であり、少数派が障害者みたいな物の見方になっているのではないかと思います。