ブログ - 20230329のエントリ
3月22日は大阪から叔母がやって来て、彼岸の墓参りをした。母の妹であるが、六人の兄弟の五人は加齢でなくなり、たった一人のおばであった。毎年、彼女の実家に墓参りに来るが、今年は娘と孫を連れてであり、それは彼女が八十を過ぎて足腰が弱っているからであった。
そんな自分も75歳になって運転が不安であったが、しかたなく送迎をした。彼女らはまず夫の実家で法要をやっていたのでその寺に迎えに行った。次に彼女の実家に行って、庭で写真を撮った。それから空き家になっていた実家の庭の手入れをしてくれていた男の人の家の行く予定であった。
叔母はワゴン車の座席に上がるのが大変であったので、自分は体を抱いてやった。身内との昔話をしながら顔を見合わせていたが、なにかちがう!と自分は気づいたがそれが何なのかはわからなかった。叔母の顔を見ながら、こんな顔だったか?と疑問に思っていたのであった。もとより母の兄妹は美男美女であったが、叔母の顔は雪のように白く、顔の形も細面で、きれいな眉がのびていたのであった。別人か?と考えながら、細い声も小鳥が鳴くように可愛く、上品な身のこなし方はかわっていないのであった。
自分は幼い頃から、どういうわけか母の実家に永くあずけられていたので叔母や叔父たちとは兄弟のような気持であった。とくにその叔母は冬の寒い時には布団にいれて抱いて寝てくれたこともあったので、姉や恋人みたいな気持ちであった。
叔母たちが大阪に帰ってから、メールで、再婚するつもりですか?きれいな女に整形して・・、と送ってやると、絵文字で小鳥の跳びはねる姿がかえってきた。彼女の夫は十年前に亡くなり、彼女は一人住まいをしたいたから、まわりの男達がほおっておくはずはない。
そんなことを想像しながら、自分だってあのおばさんと結婚するチャンスはあるんだと考えながら、一人笑いをしたのであった。
その日はまさに、六十年前にタイムスリップしたのであった。