ブログ - 20211008のエントリ
四十年ほど前、アルバイトで、ある宗教団体の信者たちを本部に送迎していた。その宗教に関心を持っていたわけではないが、講演を聞いていた時、ある言葉が印象に残り、今でも思い出すことがある。人間はタンパク質を食べなければ生きれない、というものであったが、他の生物を殺して食べなければ生きていけないことだとわかった。
高校時代まで親や親類、近所の者たちの考え方にイヤケがさしていた。家柄や学歴、職業、出自などで人を判断し、因習なども絡んで腐った水のようなものに見えていた。そこで家を出、東京に行って大学に入り、卒業してもアルバイトをしながら、二十年間も遊学していたようなものであった。何をやってもダメで良い女も見つからず、負け犬になって帰郷した。NHKの集金業務をして、退職し、老後を迎えた今である。畑を耕し、アルバイトをしながらなんとか食いつないでいる。自然の中に戻ったわけだが、川から魚は消え、魚釣りも魚とりもできず、田んぼにはアメンボもミズスマシもザリガニもおらず、草の一本も生えていない。これは私達が殺したのである。だが、スーパーで米を買い、新米を食べるときれいな白さで食べるのがもったいないくらい美味しい。
これは農薬のせいなのである。稲刈りも半日くらいで終えている。
殺さなければ生きていけない人間、なのである。