ブログ - 20200526のエントリ

夜汽車。

カテゴリ : 
日記
執筆 : 
nakamura 2020-5-26 8:22

  どんないきさつかわからないが、いつの間にか、汽車のホームに立っているのがわかった。跨線橋の古びた板壁と階段が、そばに見えた。

 全体的に暗い、モノクロ調の景色であった。

 汽車はとまって、客を待っていたが、どうやら自分だけのようで、ホームにはだれひとり、いなかった。車内には座席もつり革も見えず、がらんとした板間に薄日のさす、貨車であった。頑丈な鉄で体をまもった旧タイプの車輌。

 発車の時刻が来たのだろう、制服姿の運転手が頭の車両に見えた。

 不思議なことに、三両だけの汽車であった。

 制服姿の車掌が後部車両から現れ、自分に寄って来て、紙の包を渡した。開いてみると住宅地図をコピーしたものであった。自分に、行先を探し、確認するように無言のうちに示した。行先は(・浜)というまったく知らない地域であった。自分は彼に千円を払い、彼は受け取った。

 わたしは、自分一人が乗り、地図を開きながら、もう戻れないところに行くことがわかった、汽車は音もなく進みはじめた。

 

 この夢は自分の現在の心境をすごく反映して、淋しいものであるが、異次元宇宙のどこかで進行している。今度、その夢の続きの中に戻れるであろうか?その時はもう、この世にはいない。

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