ブログ - 20200526のエントリ
どんないきさつかわからないが、いつの間にか、汽車のホームに立っているのがわかった。跨線橋の古びた板壁と階段が、そばに見えた。
全体的に暗い、モノクロ調の景色であった。
汽車はとまって、客を待っていたが、どうやら自分だけのようで、ホームにはだれひとり、いなかった。車内には座席もつり革も見えず、がらんとした板間に薄日のさす、貨車であった。頑丈な鉄で体をまもった旧タイプの車輌。
発車の時刻が来たのだろう、制服姿の運転手が頭の車両に見えた。
不思議なことに、三両だけの汽車であった。
制服姿の車掌が後部車両から現れ、自分に寄って来て、紙の包を渡した。開いてみると住宅地図をコピーしたものであった。自分に、行先を探し、確認するように無言のうちに示した。行先は(・浜)というまったく知らない地域であった。自分は彼に千円を払い、彼は受け取った。
わたしは、自分一人が乗り、地図を開きながら、もう戻れないところに行くことがわかった、汽車は音もなく進みはじめた。
この夢は自分の現在の心境をすごく反映して、淋しいものであるが、異次元宇宙のどこかで進行している。今度、その夢の続きの中に戻れるであろうか?その時はもう、この世にはいない。