ブログ - 20180825のエントリ
二十年前、NHKで、集金の仕事をしていた頃、(まるで空気を押すような仕事ですね)と、営業部長が言ったことがあった。博多駅周辺のマンション・アパートの部屋のインターホンを数百件も押して回った結果、数件の返事しかなく、一件も新規契約が採れなかったのであるが、その比喩の言葉が印象に残っている。
町内や町外で出会う人の顔がまるで空気を押すように表情を無くしており、自分の顔もそんな感じがするし、ウツの気分に襲われることが増えた。笑顔も元気もなければ悲しみ、憎しみの表情が消えている。年々、ひどくなっている。何かが確実に変わり、不気味な足音が聞こえそうであり、そんな話をすると同意する人が多い。
野間宏の(崩壊感覚)と言う小説があるが、今は(剥落感覚)である。剥落していった挙句はどうなるのか?不安である。