ブログ - 20160516のエントリ
昨日の日曜日は町内の歌謡大会に出場した。口からマイクを離し過ぎたようで、声が響かず失敗だったが、知り合いの歌いぶりを研究し、彼らとも出会えて楽しかった。午前九時半から18時まで150人ほどが歌った。
(海の防人)を歌い、それは海上保安庁で働く人の心が歌のテーマだった。私は黒のツナギ服を着ていた。知り合いと会うと、まさかそんな格好で歌うんじゃないでしょうね?と言われ、これで歌う、と応えると、白のジャッケトでも着てもっと良い格好で歌いなさいよ、と言われ、あんな格好はバカみたい、と言い返した。ぼくは変わり者だから、と付け加えた。
わたしは多数派たちの揃いに揃った服装にうんざりしていた。女たちは皺くちゃ顔に厚化粧、派手な色のドレスを着、床に長い裾を曳いて歩いていた。男たちは背広にワイシャツ姿であった。まさにグローバリニズムを象徴し、大量生産、大量消費、みんなの幸福、その思想に載せられている。
皆、歌い方が上手であった。音階、歌詞のとおりに歌い、バイブレーションやサビを入れ、海の波が揺れるように歌い、歌謡教室の先生の指導の通りであった。始めのうちは興味を持って聞いていたが、途中でウンザリしてきた。これでは(人工音声の歌手)であり、マネキン人形たちではないか?
NHKののど自慢は長寿番組になっている。農夫が鍬を担いで出てきたり、漁師が網を担いで出てきたりして、様々な仕事、人生、老若男女の心が社会の模様を描いているからである。
世界で男は背広姿が制服になっている。そのこと自体が他の思想を排除するという考えになっているのだ。北朝鮮をはじめ、数カ国の人々は背広姿ではないがそれもじょじょに消えている。
まさに美容整形された歌であった。3、4人ほどは心が入っていて、胸にジーンときたが、それ以外は(人工音声の歌手)であった。