ブログ - 20141221のエントリ
ガラパゴス村は二つの大都市の中間に位置していて、ベットタウンに近い町であったり、そこからすごく飛び離れたへき地であったりする。秘境の地、と呼ばれることもあるが、概して古参住民は新移住者たちを(よそ者)と陰口して排除する傾向があり、すでに社会には存在しないような旧種族たちがオオトカゲのように山の中を歩き、開発などと称して植物を食い荒らし破壊している。除草剤などを平気で撒き散らして町がきれいになったといって喜び、町役場は人件費が少なくてすんだと同類たちは評価しあっている。
町議会は代官所であり、住民の皆さんのご理解とご協力をお願いします、と町長が顔写真(創価学会の会長のようにいつも広報誌に顔を出す)入りで訴えながら、傍聴席で納税者が私語をしようものなら退場させて独裁体制をとっている。議員の中には議員歴が二十年の者がいて新入り議員を指導し、政治的発言はせずに町長のいうことを聞くように脅している。
町民はカラオケ、ゲートボール、老人会、官製イベントが大好きで、ボランティア活動をはじめ様々な行事、同好会に集まるがそこでの人間関係は日本の開国以前のものでガラパゴス諸島に残っている遺物である。カラオケ教室などにいきなり入会してみたりすると、あの人が入会したためにレッスンが一回しか受けられなくなったとか歌が下手なので調子が狂うなど陰口を叩かれて追い出されることだってある。男と女の関係は主婦老婆たちの大好きな噂話になっていて、神社の神主には女がいて隣町のだれだれだとか、現町議の・・は前町長の隠し子だとか、その妾は・・だとか下半身世界は熱く燃え上がっている。老人会などの団体は町の日頃の買収活動(補助金を出すなど)が功をそうして、町長や役場にはお世話になっていると考え、票を売ることになる。
この町の駅前をみればよくわかる。タクシー乗り場、バス乗り場、駐車場、情報プラザなど利便性ばかりが優先され、喫茶店もなければ食堂もなく、遠来の人が一休みするところが一箇所もないのである。これでも町長は転入者を増やして固定資産税の収入を増やしたい、だから駅南に改札口を設け、道路も通すと言い、線路の下を掘って通路をつくっている。22億円の金を町民からぶんどっている。町長、町議、町職員たちはガラパゴス村から出て外界で生活したことのない者ばかりで自分達が旧人類だということをまったく知らず、高給さえもらってれば歯車作業(システム通りに動く)でもなんでもやるのである。
ここで商売を始めると絶対に失敗するという点では、折り紙つきの町である。一ヶ月前にこの町のメインストリートというべき旧商店街の交差点にから揚げ屋が開店したが、ほとんどの通行人はそこに客がはいっているのをみたことがなく、閉店のカウントダウンが始まっている。二十年前には(寿屋)という大手スーパーがあったが十年ともたなかった。不良品を返品しに持っていくと、わたしに免じてゆるしてください、と店員は頭を下げ、公私の区別が出来ないのであった。ボッタクリ・スナックもあります。一万円札や五千円札を出さないようにしてください。出してしまうと、(大盤振る舞い!)とママが言ってお釣りを返さないことがあります。
さて、今年も残り少なくなりましたが、来年もこのガラパゴス村で生活し、住民と役場の実態調査をつづけますのでよろしくお願いします。