ブログ - 20211114のエントリ
チップ農法に失敗し、枝チップ(木の枝を粉砕したもの)は玄関そばに積み上げられたままになっていた。業者が二トントラックいっぱいにして運んでくれたものなので、量が多く、門扉を塞いでいたが、処理する時間がなくて放置していた。二年間もその状態にしていたので枝チップは腐敗し、堆肥になりはじめていた。そこでその堆肥を玉ねぎを植えた畑に入れることにした。スコップですくってバケツに入れ、運び始めると意外なものが堆肥の中から現われた。カブトムシの幼虫であった。
初めて見る幼虫は奇怪な姿で、手の親指ほどにも大きく、体を曲げてじっとしていたが、小さな脚をもじもじとうごめかし、叩き起こされたことに怒っているようであった。ここ数年、この田舎町でカブトムシやクワガタムシなど見たこともなく住んでいることも知らなかったし、わたしの家に訪れていることも知らなかったのであった。廃材の中からカミキリムシやカブトムシの幼虫が出てくることは知っていたがまさか我が家から出るとは思いもしなかった。
夜、わたしが眠っている間に親虫たちは交尾して、卵を産み付けていったのだろう!
堆肥をほったのはまだ五十分の一くらいで、十匹も出てきたので数百匹がまだ眠っているに違いなかった。掘り出した幼虫は玉ねぎ畑の堆肥の中に埋め、目印に小さな竹棒を立てていった。さて、この幼虫をどうしようか?と考えた。小学校に持っていって子どもたちにプレゼントするのが一番いい。と思った。
来年、玉ねぎが実をつけて大きくなり、収穫する頃、カブトムシも蛹から孵化して、真夜中になるとそばの金比羅山に向かって飛び立って行くに違いない。果報は寝て待て、である。