ブログ - 20130603のエントリ

衝撃波をくれた女

カテゴリ : 
日記
執筆 : 
nakamura 2013-6-3 15:31

 およそ15年前のことになりますが、その日の昼過ぎ、宗像市池浦をバイクと徒歩で回っていました。未契約調査の仕事で当社と契約を結んでいない家を見つけ、契約をしてもらうのです。田の広がる風景の中、住宅地図にマークした家を探していました。借家風の家が目にとまったのは表札がでていなかったからです。表札がでていないということは住宅地図にも名前がでていなくて、未契約かどうかもわかりません。

 玄関先に立つと、チャイムを鳴らしました。

 しばらくして中年の女が戸をあけて、出てきました。ふつうの顔をしていて、特別な印象はありませんでしたが、彼女は契約はしています、と笑顔でこたえて奥にもどりました。わたしは礼を言って去りました。

 次は口座振替が残高不足になり、領収書が発行されて集金にいく仕事でした。二ヶ月に一度、30件くらい出るので、慣れていましたが、その中に先ほどの女の家があったのです。わたしは彼女の家の前に立ち、インターホンを鳴らし、相手が出てくる間、手に持った領収書を見ていました。そこで不思議なことに気がつきました。口座の名義人の欄に(里子)と書いてあったのです。記憶をたぐっていると、25年前、自動車教習所に免許取得のため通っていた時に知り合った女ではないかと思いました。

 彼女が玄関先に顔を出しました。

 集金に来た事情を話すと彼女は、ついうっかりして入金してませんでした、といって詫び、財布をとりに奥にもどりました。わたしは彼女がすっかりスマートになり、顔つきまで変わったようだ、と考えました。15キロちかく痩せ、デブのイメージは消えていました。教習所に通っていた頃、彼女の方から話しかけてきました。平凡な感じでしたが、自分の顔を指でさしながら、(わたしってもちろん美人じゃない。ブスじゃない)といって私の顔を見、(ドブスなの!)と聞こえよがしに言って笑いました。

 それほどひどい顔ではなく、二度ほど二人でホテルに入りました。

 奥に引っ込んでいた彼女はわたしの前に現れてお金を払いました。

 「里子さん!」

 わたしが叫ぶと、彼女は家の奥に逃げるように去りました。

 教習所で彼女と親しくなる前のことでした。談話室の中にいて、窓からコースを走る教習車を見ていると、体に重い衝撃を感じました。太鼓をそばで叩かれたような衝撃でしたが、音はなく、体に異変もありません。彼女が5、6メートル向こうに立っていてわたしのほうを見ていました。なんのことかわからず、気にもしませんでしたが、そんなことが同じ状況でもう一度起こりました。そのことを彼女に話すことは忘れていました。

 宗像市日の里のアパートを回っている時、偶然、彼女が現れました。家を建て替えるために仮住まいをしてる、と言うので住所変更をしてもらいました。個人的な話はせずに引き下がりました。

 ある日、宗像市石丸のミスター・マックスで買い物をしていました。歩いていると衝撃波を感じました。

 里子が5,6メートル先の前方に見えましたが、わたしは気づかないようにして去りました。

 これに似たことが最近、起こりました。いつも散歩する道で0君と知り合い、親しくなりました。彼も自然を愛する男でわたしと共感することが多いのです。彼のケイタイに電話を入れようとすると、彼がわたしの家の門扉に現れたり、わたしが散歩しながら彼に出会うかな、と考えていると彼が曲がり角に立って背伸びをしていたり、そんなことが6、7回ありました。

 体から出ている波動が原因だと思いますが、いずれ科学的な証明がされるでしょう。

 

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