ブログ - 20240214のエントリ
(南京錠)という小説を知人に読んでもらったところ、面白かったという評価を受け、自信がついた。家庭内別居の引きこもり女が主人公であるが、かなり苦労して書きあげた。それに調子づいて、(走馬燈)という小説に取り組んでいたが、半ばからラストの部分で思い悩み、迷い続けていた。が、タイトルを(夢物語)に変えて、半ばから書き始めている。(夢物語)は二十代の頃に書いて、小説現代新人賞の一次予選に通ったが、76歳にして再度挑戦することになる。
(幽体離脱)がテーマなのであるが、ネットで調べると、すでに大学教授がそれに取り組み、本まで出版していることがわかった。アニメにもあった。寝ている時に魂が体から抜け出て浮遊するのであるが、自分は小学校に入る前に体験したことがあった。当時の子供たちは、親が出かけている隙に家に集まり、かくれんぼやお医者さんごっこをして遊んだ。隣の家は西洋風の家で、タイル張りの風呂や台所が珍しくまるで外国に来たようであった。四、五人の近所の子供たちが集り、かくれんぼをする。女の子と二人で押し入れにかくれ、見つからないように抱き合うのであるが、下半身の方が興奮してしまうのであった。母親と父親の行為を見ていたのであろう、そのマネゴトまでするのであった。母親のタンスの中から口紅を見つけて塗って見たり、ゴム製の変なもの・ペッサリーを見つけたりした。中学に入ってからはそんなことが出来なくなったが、やりたくてたまらなかった。
すると、布団の中に寝ていた自分の体が浮き上がり、宙に漂って、隣の家に行くのであった。あの女の子の布団を目指していた。そこで抱きあい、射精してパンツがぐっしょりなっていた。
ニ、三度しか経験しなかったがあれが幽体離脱であったのだ。記憶にははっきり残っている。(夢物語)の主人公はNHKの集金人でいろんな地域を飛び回っていろんな人と出会うのであるが、狂土という男に出会って幽体離脱の世界に入り込んでしまう。そこで幽体離脱を試みるがうまくいかず、最後に成功して、自分の思う通りにストーリーを組み立て、自作自演をすることに成功する、という筋立てである。
ラストは幽体離脱して、自分の寝ている顔がグニャリと歪んで見えることになるが、うまく書ければ面白い作品になるであろう。