ブログ - 20230107のエントリ
余命をひかえて二つの大事件が世界を揺るがし、新年になってもまだ続きそうな気配である。コロナとウクライナ戦争である。どのように捉えて良いのかわからず、ニュースを傍観することしか出来なかった自分にもどかしさをおぼながら、今、なんとかもつれた紐がほどけそうになった。
負けるが勝ち、という言葉が自分の若い頃にはあったが、時代はいつの間にかwin winになってしまっている。勝つことばかり知りて負けることを知らざれば害その身にいたる、という家康の言葉はすっかり忘れられてしまった。謙虚や譲るという言葉も消えている。
まずコロナについて言えば、世界的な感染は尾を引いてきたが中国では人口の半分以上が感染し、国が崩壊するのでは?という危機に陥っている。ゼロコロナを目指していたのにオール・コロナになってしまった、国民に何の説明もない独裁国家の豹変ぶりである。理由は、感染させるだけ感染させて免疫をつけ、あとはワクチン接種で対処する方向である。インドが一時爆発的に増えたが、免疫ができたのとワクチンで収まったからである。
この対処法は、負けるが勝ち、という論理である。
そして、ウクライナ戦争にもこの論理は通用する。ロシアかウクライナのどちらかが、負けました、盗った領土は返します、あるいは盗られた領土は差し上げます、と言えば終戦になるのであるが、そんな方向変換はできそうにない。発想も貧しくて、浮かばない。現代は科学の発達で応用力もすごく貧弱になってしまっている。
こんなことを書く自分が負け犬であり、だから書くのである。年賀状は元旦に来たぶんだけに返すことにしていた。文字を書くことさえおぼつかなく、文字の書き直しがおおくなっているからである。七枚の賀状が来てその中の一枚は大学時代の親友からであった。会社で会長になりました。もう少し頑張ります、という内容であった。五年前には社長になりました。もう少し頑張ります、と書いていたのにである。わたしは正月の二日からスーパーのカート整理をしながら、この店は赤字なので出勤日数を減らしますという店長の言葉が耳に残っていた。
だが、今の生活は快適でもある。週に三日ほど三時間のアルバイトをし、あとは農作業ともみ殻取りだからである。電車に乗ることもなく、仕事のノルマもないのである。負けるが勝ち、でもある・・・。