ブログ - 20160606のエントリ
この疑問はネットで調べると、持てない、と結論が出ている。彼らには本能がないから、自分たちの種を増やしたり守ろうとしたりする能力がなく、ましてや魂などデリケートな部分など持てはしない、と言う。
彼らは感情は持てるし、持っている。機械でも感情表現はしている。特急電車がさわやかな音を響かせて走ったり、20両も連結した貨物列車が苦し気な音を出したり、ユンボ(建設重機)が暴力的に地面を叩き、建物を壊したり、火山が荒々しく爆発したり、晴天のハイな気分、雨の日の鬱陶しさなど日常的に見られる。物質から生命が発生したのであり、アメーバ、魚類、両生類、哺乳類、人類へと進化し、魂というものを持った歴史から見れば人工知能が繁殖力、自己保存能力を持っても不思議ではない。
逆に、人間だけが持っていると言われる(心)(魂)について考えが及んでしまう。愛憎や嫉妬心、共生は動物世界にもあるが、喜捨や自己犠牲の精神はない。グーグルが自動運転の車を開発したりして、人工音声、介護ロボットなど人工知能はすごい速さで進んでいるが、人間の持つそれらの精神が希少なものに見えてくる。
障害者の会で、90歳の男性がペース・メーカーの交換のために入院している。彼は元気で、カラオケの会、グランド・ゴルフの会に出席し、散歩も毎日し、食材の買い出し、自炊もしている。ペース・メーカーは心臓の鼓動数を適切に指示する機械であるが、バッテリーが切れるので10年に一度は交換しなければならない。
知人の男性で、15年間、精神病院に入っている人がいる。若い頃は母親を殴ったり、近所での暴力事件を頻発させていた。今は毎日、治療の一つとして施設入居者の洗濯物を洗濯機の中に入れたりして、授産施設の個室で生活している。毎日、30錠以上の薬を飲み、それが彼の暴力防止の役目を果たし、フラフラした歩き方をしながらも生きている。外出は病院に届け、許可が出れば出来るので時々、実家の彼の部屋に戻ったりしているが、届けを出さずに病院から出ていくので病院から確認の電話が家族に入る。毎度のことなのである。届けを出すことを忘れるか無視しているのであるが、彼は60歳を超えていて、これでは退院は無理で、生涯を精神病院で終えることになるであろう。
彼の病気は治療でも薬でも治らないので、将来的には脳に人工知能が埋め込まれるかもしれない。彼の将来の計画、毎日、やらなければならないこと、その優先順位、してはいけないことなどがデータ化されてペース・メーカーのように埋め込まれるかもしれない。薬は不要である。
昨日の日曜日は(北九州歌謡グランドフェスティバル)を見に行ってきた。すごく楽しく、カラオケ仲間の歌唱を聞いて有意義であった。最後に作曲家の水森英夫氏が話をされた。彼は審査もされたが、次のように言われた。(その歌に取り組んで二か所くらいどうしても歌いにくいところがあったら、見切りなさい。うまく歌えるのは5曲くらいで、10曲も歌える人は歌手の中にもほとんどいません)と。
治らない精神病や精神疾患には人工知能が埋め込まれるようになるかもしれない。