ブログ - 20121117のエントリ

精神の牢獄

カテゴリ : 
日記
執筆 : 
nakamura 2012-11-17 21:32

健常者とはこの世のシステムとルールに基づいて生きている者である。自分の感覚器官の反応が良い匂いだとか美味しいとか気持ちよいとか、生まれた時からテレビづけシステムづけで調教されたとおりの反応形態で育てられた者(教育である)たちである。

ある時(暴走族)になり、信号なんて無視して走ることがどんなに楽しく、同時に交通ルールなんて車の走らない砂漠にはありえない、と気づいた時、現実世界がはっきりと見えてしまう。感覚や常識概念を通さないでこの世が直接的に見えた時、世界の本当の素晴らしさがわかる。それは動物達の目の輝きであるが、私たちは常識概念にしたがって生きることのほうが理にかない素晴らしいという既成概念に死ぬまで浸ってしまう。それは大多数の考えであり、(多数決原理)なのである。人権民主主義の産みだした多数決原理は教義・教祖になってしまった。内実は一部の資本家・金持ちが支配する金権主義であるのに世襲制に基づく封建主義であるのにうまく騙された。歴史は何百年後かにこのことに気づくであろう。

私の知人に更正施設に入っている人がいます。すでに何十年のもわたって真面目に軽作業をし、個室で生活をしているのです。2、3年前まで、(施設を出て、社会で働きたい)と私に訴えてきました。私はそれは当然の希望だと思い、いろいろ彼の将来について思案しましたが、あることに気づきました。(あなたの希望は身にしみてわかる。わたしはいちおう健常者として生きているわけですが、あなたが施設を出て健常者の世界に入れたとしても、常識概念にとらわれて生きている限りそれは精神の牢獄なのですよ)

私はその言葉に気づきながら、言葉には出せませんでした。

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