ブログ - 20230515のエントリ
昨日の日曜日は教会に花を持って行き、今日は礼拝には参加できません、カラオケ発表会に行きます、と、ことわって、会場に行った。サンリーアイという大きな公共施設で毎年行われているイベントである。カラオケ教室をやめて三年たっていたので少し気まずさがあったが、その頃の仲間は以前同様迎えてくれた。自分とカラオケ教室の先生との歌い方の対立でやめたのであった。その頃の、同輩の男の姿が見えないのでたずねてみると、免許の更新テストで認知症がわかり、やめたというこというこたえが返ってきた。熱心に教室に通い先生を抜くほどに上達した彼が、身の回りのことがわからなくなるほど悪化したなんて?ただおどろき、自分にもその状態が迫っていることを知った。
前回のブログで書いている白石さんは仲間に囲まれて、車椅子に座っていた。両眼の見えない彼に、わたし、憶えてますか?と次々に仲間から言い寄られ、笑顔を浮かべてこたえていた。彼は自宅にカラオケ仲間を呼び、歌っていたので仲間が多かった。
彼が車椅子でステージに立つときは十人ほどの仲間に付き添われ、楽譜も見えないのに特攻隊の歌を歌った。優しい口調で、笑顔であった。
夕方まで観客席に座って見ていたが、ただ、感動するのみであった。
帰宅した翌日の今日、この文章を書きながら、ブログのタイトルに晴れの日、とつけることを思いついた。十人もの仲間に囲まれて、軍歌をステージでうたうなんて、ただ、敬服し、うらやましがるだけである。白石さんは白髪で顔色は白いピンク色で仏さんのような表情であった。奥さんは少し離れて笑っていたが、家では彼女が身の回りの世話をし、発表会の日のメイクも化粧もしてくれたに違いない。世話をするのは大変だが、楽しみにちがいない。以前はいつも叱り飛ばされていたのに子供が産まれたような日々であるかもしれない。幸福を祈るだけである。