ブログ - 20230508のエントリ
三年ぶりにカラオケ教室に、通うようになった。町内の老人たちの練習会であるが、コロナのために遠ざかっていたし、歌い方で納得できないところが以前の会にはあったのである。それはきれいな歌い方をするのか?魂の入った歌い方をするのか?の違いであったが、孤老にとっては人としゃべりさらにうたうということはすごく元気を与えてくれるのである。その会は古くから活動している団体であったので顔見知りも多く、親しみやすかった。
先日、「立花さんはどうしていますか?顔を見ないけど・・・」とたずねてみた。立花さんは夫婦ともどもカラオケが大好きで自宅にもカラオケの部屋をつくって仲間といっしょに歌っていた。主人は古武士然とした男で長身痩躯であったが胃がんを患い、胃を全部摘出しながらステージに直立不動の姿勢で歌っていた。男気のある歌い方であった。
だが、奥さんはそのかげで愚痴をこぼしていた。夫がこまごまと口を入れるのでノイローゼになるというのであった。気性の激しい男であるから、叱る時は激しいことが予想された。
ところが、立花さんの近況についての質問には意外な返事が返って来たのである。主人の眼がまったく見えなくなった。けど、今月のカラオケ発表会にはでます。ただ、奥さんい体を支えられて出るでしょう、という。自分の心にその光景が現れ出たのであった。
14日の発表会にはぜひ、見に行こう。