ブログ - 20210811のエントリ

畑に流れた鮮血

カテゴリ : 
日記
執筆 : 
nakamura 2021-8-11 16:44

  この二週間ほど、畑に流れた血を見て、気分が落ち込んでいた。朝、畑を見回ると、スイカが野生動物に食われ、二つに割られて真っ赤な血を流し、転がっていたのである。カラスではなく、いやカラスの次の捕食者が現れて、食っていたのである。その姿は一度も見たことがなく、時間帯は日の出と自分の姿が現れるまでである。

 カラスにやられ始めた頃、ビニールかごやプラスチック容器でかぶせ、ブロックや石を載せるようになった。ブロックを一個まるごと載せた箇所もあった。

 これで大丈夫だろうと、翌朝、畑に行くと、真っ赤な血が畑のあちこちに見え、ショックを受けたのであった。噛み跡をよく見ると、尖った跡ではなく、丸く削った跡が三条ほどついていた。イノシシか?あなぐまか?と考えたが、猿であると思った。屋敷の中で一度も見たことはないが、町の横断歩道を歩いている姿を見たことがあった。それに、畑のクリがなにものかに食われていることも知っていた。それは殻の中の実ではなく、殻の中からこぼれおちたものであった。

  猿は芋を洗うこともあり、かなり知能がある。それでもブロックを両手で持ち上げて、一匹の力で外すであろうか?何匹かでやったのだろうか?猿がスイカを食うくらい別に驚くほどのことではないが、はっきり猿の仕業だと確定できたわけではなく、推測であるが、そこが想像を働かせてちがうイメージまで膨らませ、恐怖を起こしてしまう。昔はスイカドロボウというのがいて、小屋を立てて見張っていたらしいから、もしかすると人間の仕業かもしれない、あるいは新種の動物かもしれないなどと考えてしまう。

 ある畝では、ブロックが外され、プラスチックの容器がひっくり返されていた。ところが本体のスイカは食べられず、ひっかき傷もないのもあった。どういうつもりなのであろうか?タケノコの場合でもそんな事があった。堀り出しながら、ほったらかしていたのである。こんなことしても無駄だぞ!と、俺をからかっているのか?

 百個のスイカを作る予定であったが、けっきょく、二個を盆前に知り合いに差し上げ、買ってもらった。真っ赤に熟れて蜜を食べるように美味しかった、と電話をもらい、複雑な気持ちになった。本来は百個が蜜になったはずであるが自分が食べたものもふくめて十個もなかった。

 今日のネットのニュースに、インドネシアでコロナ感染が急増し、政府が感染者に保険金を出すようにしていたところ、わざと感染する者たちが増え、支給を止めたという。世の末?ではないか。狡猾な猿を責めることは出来ない。日本のわたしたちだって起こり得る。

 命のために命を捨てる。

 畑で食われたスイカはそのまま放置しているが、流れた血はなにか不吉な予感を漂わせている。

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