ブログ - 20190820のエントリ
今年の夏は、すごく短かった。いつもの十分の一くらいの期間にしか感じられない。なぜなのか考えてもわからない。相変わらず、屋敷の草刈り、野菜作り、年金の会のマージャン、障害者の会のカラオケ、カラオケ教室、散歩、小説の執筆、産直店の出荷など定番の生活をし、出会う人も同じだし、この町から出はしなかった。以前は小倉の風俗店に行ったり、海に素潜りに行ったり、バイクでツーリングをしたり、ラブホテルに入ったりしていたが、それらがなくなったのだから、変化に乏しくなったわけである。時間は単調に流れ、流れている感じさえしなかった。
時間の感覚、エネルギーとは活動量に比例するのではないか?
山道を散歩しても、オニヤンマ、クワガタムシ、カブトムシ、カミキリムシなどにも一度も出会わなかった。彼ら、私の友達もどこかへ、消えてしまった。除草剤に殺されたのだ。
昨日は、今日もそうだが、シトシト雨と蒸し暑さの一日であった。座椅子に寝て、扇風機にあたっているのも、ウツになるので傘を差して散歩に出た。薬の飲み過ぎで体が少し、ふらついていたが、修行をしなければいけない、と考えて家を出た。団地を過ぎ、山道に入ると、誰とも出会わず、一人旅になる。細い道は上り下りが激しく、石ころだらけで暗い。時々、猪の喘ぎが耳に入る。坂道を下ったあたりから、一匹の蚋が私の体を刺そうとして付きまとっていた。体の周りをぐるぐる回り始めた。帽子で追い払っても、寄って来る。どこまでも付きまとう気であるようだった。
折り返し点に池に着いて、踏み段に腰を降ろしたが、蚋は私の体の周りを一生懸命、周り、隙を狙っている。帽子で払い落とそうとしたが、近頃、目が悪くなって命中しない。水を飲もうとして、バックの中を探ったが、ペットボトルを忘れてきたことに気づいた。やばい!水分不足で血液が濃くなると、血管が詰まり、脳梗塞をおこしたり、熱中症になる可能性があった。
急いで帰ろうと立ち上がった。元の道を辿りながら、川の橋に水飲み場があったことを思い出して行ったが、竹の樋から、水は出ていなかった。喉が渇いている上に、先ほどの虻はまた、体の周りを飛んでいた。家に帰りつくまでは一時間はかかる。焦った。道の端の木の葉に残った水滴を見つけ、啜ってみたがみずの量ははとんどない。
頭がふらついた。水分不足で倒れるかもしれない。それは死を意味する。急ぎ足で歩いていたが、汗をかくのは良くない、と考えたが、一刻も早く、水を飲まなければならなかった。坂道を上り、下りながら、プレハブの別荘に近づいてることを知ったが、そこは無人であら。そこを通り抜け、戸建ての団地に入る頃、脚に留って刺そうと構えた虻を帽子で叩き落とした。足で踏んづけると体の中は空っぽであった。だいぶ、飢えていたようであった。道の傍に、ミカンの木があった。手を伸ばして萎んだ実をかじると、酸っぱい汁が出て、飲み、
助かった。