ブログ - 20190124のエントリ

次回作ー娘みたいな君。

カテゴリ : 
日記
執筆 : 
nakamura 2019-1-24 6:20

  掛け持ちの仕事になって、夜の二時までスナックで働いている、と聞いた時、大変だね、と言ったものの、家に帰って思い返すと、自分の眼に涙が滲んでいたよ。部屋の入口に立った君の背中で、二階への階段を、両手で這い上って行く小学一年の息子の姿が、その言葉と重なり、五十年前の美恵との生活がはるか彼方から引き寄せられてきた。美恵と君はほぼ同い年、と言うのは五十年の歳月を切り取った場合のことだが、どちらもシングルマザーで、肉のすっかり削げ落ちた顎は、瓜二つだった。きれいな顔と目で見詰められながら、可哀そうになった。美恵が生まれ変わって、僕に会いに来た、と考えるのは妄想だろうが、ぼくには現実として感じられる。

 父親と娘ほどの歳の差、という事実は超えて、きみはぼくに、ハンサムと、と言ってくれた。いろんな女から拒まれてきた人生で、君と美恵はぼくを認めてくれた数少ない女なのだ。

 スナックの男客に絡まれたら、わたしには怖い人がいるから、と言ってみたらと言うと、それ、使わせてもらう、そっちのほうにはもう興味ないけどね、とこたえたけど、ぼくにはどうなんだろうかね?

 二人の小説は始まったばかりだ。

 面白い作品仕上げてみようね!

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