ブログ - 20190119のエントリ
二日前、その教会にいつもの通り、バイクで行った。聖書の個人講義で、毎週、一年間、通ったことになる。わたしと神父はその小部屋で解説書を出して、向き合い、わたしは朗読するように言われて朗読し、彼は解説書の下に書いてある質問を読む。
(神の王国はいつ行動を起こすか)
(それは聖書研究者たちが研究した結果、1914年であり、神の王国はまもなく人間の政府を滅ぼし、地上は楽園になる)ー啓示14:1,4
そこで私は質問をする。
(人間の政府を滅ぼして、どんな楽園にするのですか?)
神父は黙っている。
(資本主義の体制は捨てるんですか?科学文明はどうするんですか?利便性、快適さはどうするんですか?)
(それはその時に神が決めます?)
(その時では遅いですよ。政治家だって公約を掲げ、その方に進もうとするじゃないですか。それを考えもせず、滅ぼすんですか?他の宗派はどう言ってるのか興味がある)
(じゃあ、行ってみれば良いじゃないですか?)
(そうでうすね。こことはずいぶん違うだろうし、ただ、基本的には宗教は宗教でしかあえり得ないし、政治にはそれだけの具体性と実行力が求められる。宗教が政治と分離したのはそこにある。民主種義体制において、政教一致は北朝鮮の国くらいのもんでしょう)
(あなたのことは他の信者からよく言われる。一年間も通っていながら、まだ、信者にならないのですか?)
(それはそうでしょうけど、信者になりたいほどのものを見いだせないんですよ。聖書の聖句の素晴らしさは十分教えてもらいましたけど、神を信じることは出来ませんでした)
(そうですね。個人講義はこれで終わりにします。今後、日曜礼拝に来られるのは自由です)
神父は言い、いつものようにポットからコーヒーを出して入れてくれ、小粒のチョコレートを出してくれた。わたしは飲み、食べた。
(これが最後だろう。もうここに来ることは無い。十分に勉強をさせてくれた)
帰ろうとして、外に出ると、布教活動から帰って来た女信者達と顔を合わせた。布教活動が楽しかった、と言った。わたしは(あなたはこの前、亡くなった全人類がいったん生き返るといったけど、そうなると食糧難になるのではないか?)と訊ねた。すると、(その時は人の住むスペースが広がりますよ)というので(植物が減り、酸素の量も減るのではないか?)と問うと、答え切れずに黙ってしまった。
(ここにはもう来ないだろう)と言った。彼女らは表情を変えはせず、中に入って行った。
それから、二三日、気分が沈んだ。神を失った喪失感みたいなものに襲われ、自分が神を少しは信じていたことが分かった。
新しい(神)を探すことになるだろうが、出会えるだろうか?
おーい、本当の神はどこにいるのか?出て来てくれよ!