ブログ - 20171113のエントリ
一昨日の朝方、玄関のチャイムが鳴った。いつも寄って行くO君か年金の会のM君だろうと予想して行ってみると、スタイルの良い若い女と初老のネクタイ姿の男が立っていた。
「いきなりチャイムを押して迷惑をかけました。良いプレゼントがあるのですが、いかがでしょうか?」
女優にしても良いような美女は魅力的な笑みを浮かべて私に言った。
(エホバの証人)だとわたしは直観した。彼らは二人連れで訪れ、美女をマスコットガールに仕立てて訪問し、道を歩きながら、家の庭の花々に眼をむけながら、(この世は天国)だと言わんばかりの表情を浮かべながら、移動していく。
「御覧のようにうちには果樹も野菜もじゅうぶんにあるのでプレゼントに不自由はしていません」
「そうですね。広くて素晴らしい庭ですね」
彼女は庭や木々を見回した。
「ところでご主人、聖書を読まれたことありますか?」
初老の男は静かに口を開いた。
「宗教の考え方には興味がありますが、宗教団体には興味はありません」
「そうですか、神についてのお話なら、(王国)に来られてお話を聞かれたら満足されますよ」
「ものみの塔、の方ですね?」
「そうです」
「時々、こうして来られます。‥さんも来られました」
「知っています」
「一神教、ヨーロッパではキリスト教ですが、それは他の宗教を邪教、悪魔と呼んで攻撃しましたよね」
「うちではそんなことはしません」
「けど、キリストしか信じない一神教ですよね?」
「そうです」
「かれらが起こした宗教戦争、宗教裁判の被害者はベトナム戦争、イラク・イラン戦争、イスラエル独立戦争も含めて計り知れない数ですよ。原因は他宗教を廃絶する一神教にあるのです。それにその宗教を運営する牧師、ローマ法王などはその団体の寄付金で生活しているから神のためではなく自分の生活の為という意図を持っているのですよ。キリストはすごく純粋な気持ちで布教活動を始めたのですが人間がかかわると利害がからんで政治の世界と同じになるのです}
マスコット・ガールの美女は絶えず笑みを浮かべているが、初老男は門扉を挟んで私に近寄って来て、真剣な眼になった。
「わたしたちは他に仕事を持ちながら活動しています」
「あなたたちの組織の運営はどんな仕組みになっていますか?絶えず(王国会館)に常駐している専従者がいるはずですし、ピラミッド型の組織になってはずです」
「ご主人、次に約束してた家がありますので、この話は次にゆっくりさせてください」
初老男は言い、二人とも背中を向けた。
たぶん二度と訪れないだろうが、わたしは論争を楽しみにして待っている。