ブログ - 20140527のエントリ
うちの畑地は100坪以上はあるのに、草刈機も小型l耕運機も持たない。スコップ、クワで耕し、鎌や手で草を刈り取る。まわりの菜園作りや農家を見回してもそんな原始的農法をしている所はなくなった。金ができたらそのうち買おうと考えているが、初夏が近づくにつれて畑が草に埋められてしまいどこに何が植わっているのかわからなくなった。きちんと区画を決めて植えているわけではないし行き当たりばったりだからますます雑然としてしまって畑地だか荒地だかわからなくなりつつある。自然農法を計画していたこともあって雑草も気にしなくなっていた。
たしかにここに2月頃にエンド豆をまいたはずだと考えながら、草の藪を掻き分け一本一本調べていく。隙間なく密集している。お茶葉にするドクダミ・ヨモギと雑草を選り分けて抜き取り、えんどう豆を探すのは大変だ。おお、ここにいた!と発見するとたくましい雑草の中に埋もれ、弱弱しく生えていた。よく生きていてくれたな、と蔓を引き離してやると、一ヶ月前のも同じことをしてやったことを思い出した。一ヶ月たつと雑草たちも元通りのヤンチャ姿に戻っているから始末が悪い。えんどう豆の細い蔓を指でつかみ、これからはこの竹棒につかまって伸びていくんだよ、と細いツルを竹棒に何重にも撒きつけてあげる。うまく巻き付く者もいるけどずるずると崩れ落ちる者もいる。逆周りに巻きつけるとうまく掴まるのもいる。この竹棒から手を離すと伸びていけないんだよ、子供達を相手に教えてあげる。
わたしの教えに従って6本がまきついた。40個ちかくの種をまいて芽を出したのはこれだけだった。
雑草の王者であるヤブカラシを引き抜いていく。その名前の通り野菜にも草木にヘビのように絡み付いて枯らしてしまう悪ガキである。根はナイフでも切れないような硬さで深く地中に潜り地面のあちこちから伸びてくる。お前達が薬草にでもなればいいだがな、と思いながらその強さに感服する。
となりの畝に植えていたキャベツ、カリフラワーは大きく成長していたが、野生の野菜になっている。雑草に混じって成長したので葉は2倍くらい大きく中味はすごく硬いが本来の味がじゅうぶんに強い。
遊園地で子供たちの相手をしているみたいでけっこう楽しい。草刈機で刈っていけばこんな楽しさは生まれない。専業農家の田植えや稲刈りを見ていると農業ではなく工業である。あれでは雑草や水中生物の命はわからないし、除草剤でもまいて消してやれ、という気持ちになるのであろう。工業は人間の労働や生活を楽にしてくれたが、(心)を奪ってしまった。たまには本来の農業に戻らないと自然は荒廃していくばかりである。