ブログ - 20140121のエントリ
凹
この絵は何に見えますか?わたしはこれがデコに見えるかボコに見えるか問うています。
ボコに見えるという人、デコに見えるという人がいるでしょう。ボコに見える人は下から見、デコに見える人は上から見ているのです。見る位置と角度によって物事や状態は正反対のも見えるのことに気づきませんか?快感・苦痛、素晴らしさ・つまらなさ、幸福・不幸、善・悪、楽しさ・苦しさ、生と死など人間世界のあらゆる対立観念をこの絵に入れてみれば真逆な世界は見る角度が異なるだけで、実は同じものにすぎなかったことがわかります。
わたしたちはいつもその時に立っている位置、そこから見える形に振り回されています。金持ちになったから良かった、貧乏になったから不幸、健康になったから良かった、病気になったから不幸、良い異性に出会ったから幸せ、いやな異性に出会ったから不幸、などと気分の落ち着くことは少ない日々です。
上の絵は異次元世界に反転してみればぴったり重なり、同じものであったことになります。
鍵と鍵穴の関係にも似ています。
社会の出来事や人間模様も単純化してしまえばエネルギーの作用と変化にすぎないでしょう。
楽は苦の種、苦は楽の種、とわたしの母親はよく言いましたがその言葉が思い出されます。楽が多ければ多いほどその裏には苦が潜んでおり、苦が多ければ多いほどその裏には楽が潜んでいます。いつまでも苦しい状態がつづくわけでもなく、いつまでも楽しい状態がつづくわけでもありません。
冬の寒い時、暖かい風呂に入ればすごく幸せな気分になります。ところがいつまでも入ってはおれません。外に出て冷気に当たり、また体が寒くなって暖かいものを求めたくなります。
これが人間の一生です。単純といえば単純なもので、けっして難しいものではありません。
こんなことに近頃、気づきました。
凸