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ブログ - 日記カテゴリのエントリ

一人では生きていけない

カテゴリ : 
日記
執筆 : 
nakamura 2011-10-25 1:13

人は人に支えられて生きている、と言う言葉は若い頃に耳にしたことがあるが、実感したのは集金業を始めて15年後のことであった。会社が不祥事を起こし、不払いが広がった。行く先々で非難を浴びた。お前だって会社の手先だろう、と言われ、ドロボウみたいなことをしやがってよう俺んとこに来れたなあ、など日に二三度は浴びせられた。契約も集金を進まず、給料は下がった。だが馴染みの集金先はこういってくれた。(あんたあ、いろいろ言われて大変やろうけどあんたが悪いんやないけね。辞めんでがんばらなよ)その言葉が心にしみた。こんな私だってすべての人に非難されたら辞めたにちがいない。人は一人で生きているのではない。

いろんな職業があるがそれは社会の必要性からきているものである。(職業に貴賎はなし)という言葉があるがわたしはそれを信じる。集金先のアメリカ人が言った。あなたの仕事は会社の必要性があるから成り立っているのよ、スティーブ・ウオールという男であったが帰国したにちがいない。

期待されない人間像

カテゴリ : 
日記
執筆 : 
nakamura 2011-10-22 22:46

およそ50年前、自民党中曽根内閣の頃、(期待される人間像)という言葉が政府から出たことを思い出した。私の教育ママはそのハシリで、政府の答申どうり一流大学、一流企業人にわたしを育てようとしたがみごとに失敗し、死ぬ前に(わたしは子供を育てる自信をなくした)と言う言葉を残した。私はなんとか大学を卒業(していると思うが卒業式にもでなかったので卒業証書もない)したが大卒にふさわしい仕事などしたこともない。自動車工場の季節労働者、交通誘導の警備員、キャバレーの客の呼び込み、などなど。母方の叔父などは(うちの親戚から集金人が出た)とまで言った。つまり私は(期待されない人間像)であったし、あるのである。この前は委託集金人の飲み会で、デブの老女から(あんたはみんなからアクが強いち言われるやろう)と言われた。(屁理屈屋のスケベ爺)とも言われた。

そこで私は(レア)なのである。肉食獣のDNAを持つ希少人なのであるが、世の中はすっかり草食獣たちに占められてしまった。

異端者の中からしか本物は出ない。本物であろうがなかろうが私は自分が常識人になるために削り落としていったものを探し出し、もういちど手の平の上にのせて眺め、作品にしててみたいとおもう。

 

落差がエネルギーを産む

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日記
執筆 : 
nakamura 2011-10-20 20:56

アメリカやギリシャ、アフリカで格差社会に対するデモが起こっている。アメリカなどは1パーセントの者が20パーセントの富を握っている、という事実に対して失業中の若者達が怒っている。新聞は一面トップで掲載し、民主主義がじつはは王侯貴族と奴隷に近い格差を生んでいるという本質をあらわにしはじめた。これまで(ハッピイ、幸せ)ムードで幼児からマインドコントロールしてきた社会の化けの皮がはがれてきたのである。これをレアは不公平是正の運動とするより、この格差、落差が物理化学的にエネルギーを産む(重力の法則)ととらえる。今まで金持ちが吸い上げてきた金が重くなり、下に落ちていくわけである。じゅうぶんに落ちて均衡化すると次は(持てるもの)と(持たざるもの)のちがいと落差ができて天秤棒が傾き、抗議行動、暴動、戦争が起こる。

戦争は良い悪いではかれるものではなく、物理化学的反応にしかすぎない。

ホームレスはどこへ行ったの?

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日記
執筆 : 
nakamura 2011-10-20 20:31

博多駅の広場、そこで昼間からワン・カップを傾けていた爺ちゃんも白髪頭の太った婆ちゃんも消えてしまった。ホームレス達はいなくなり、設けられたベンチで常識人達が新聞を広げ、ケイタイを見ている。ブラザース・フォーの歌(花はどこへ行ったの?)をもじるわけではないが、(ホームレスはどこへ行ったの?)という言葉がおもいついた。たぶんボランティアや福祉関係の人に声をかけられて、バス・トイレつきのアパートで生活しているだろうが、かれらの消えた広場に寂しさを感じるのは私だけだろうか?放浪もふくめホームレスの生活には後ろめたさとともに自由への憧れがあり、優越意識をいだかせられることもあったが、階段でいえば一つの階がなくなったような喪失感をおぼえる。

昔、野良犬というのがいたが、今はほとんどみることはない。(野良犬)という言葉はなくなり歴史的に消え、わたしも10年後には消えている。

空腹は最大の味覚をつくる

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日記
執筆 : 
nakamura 2011-10-19 0:13

この言葉は貧乏だった学生のころ、ある学友が口にしたものです。わたしに糖尿病の気がある今、ダイエットしてて空腹を覚えるとき脳裏によみがえります。腹がへればへるほど、次にに食べるものは美味しく感じる、ということで、それはどんな料理にも勝るというわけです。(腹八部めに医者要らず)などと昔の人は言っていましたから、飽食の今の時代にもう一度大事にしたい言葉です。

量子力学を哲学化する?

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日記
執筆 : 
nakamura 2011-10-16 23:24

わたしの大それた狙いはこのタイトルにあります。実際、私の人生と思考、感情は直線的なものではなく、矛盾対立、螺旋状、反転対称形など常識人がみればまさに狂っていたわけですが、量子力学における(スリット現象)や(シュレディンガーの猫)における(死んでもいるし、生きてもいる)などの現象をひもとくとその物質の世界と非常にマッチするのです。つまり、現代社会の秩序は直線的理論にもとづいていて必然的に破綻する運命にあるから、量子力学観点から再構成する必要があるのではないでしょうか?

60歳を過ぎてそんなことがわかりました。(元服)という言葉を知ってますか?奈良時代に12歳前後で成人した男子の儀式なのです。服装、髪型、名前を変えるわけですが、そこに切腹の作法が入っていたのです。つまり、その若さで(死)を教えるのです。現代人からみれば(なんと残酷な)と考えるかもしれませんが、(死)を教えることで(生)を教えたのです。世界的にも珍しい儀式です。

今は死んではいけない、苦しんではいけない、悩んではいけないという時代ですが、それは逆に生きることを否定してるようなものです。(死)の悩みがある程度解決できれば人生の悩みの大半はなくなります。(元服)の儀式に見られるようにまず(死ぬことも大事である)という考えをひきうけてみようではありませんか?

二進法の世界

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日記
執筆 : 
nakamura 2011-10-11 1:35

この前、宗像市のある団地を訪問しました。奥さんが出てきて、用件が終わると、長話を始めました。ご主人と二人で家の中にいて、ストレスがたまっていたのでしょう、こちらからたずねなくても話し続けるのです。わたしは自分の仕事が大変だというと、(あなたはでも歩けるじゃないですか。わたしの主人は脳出血を起こして体に障害が出て、両側からささえてもらわないと歩けないのですよ)と言い、その話をきいた私はその言葉に自分の立っている場所がわかりました。(近頃、時々膝が痛むことはあるが、ともかく歩ける)と考え、人と話すことで自分の姿が見えました。(うちのは主人は物が二つに見えるのです)(えー?)と不思議に思うと(ほら、この指があるでしょう)奥さんは人差し指を立てました。(ふつうの人は一本にしか見えないのですけど、わたしの主人は脳に障害があるので右目で一本、左目に一本、つまり二本に見えるのです)わたしはおどろいて言葉が出ませんでした。その主人の世界は二進法なのですね。一万円札も二万円なのですね。レアな世界ですが、それを絵に表現できたらすごい絵が出来るなと考えました。そうなると障害者ではなくて希少人というべきじゃないでしょうか?けっきょくこの世は多数派が健常者であり、少数派が障害者みたいな物の見方になっているのではないかと思います。

失われた記憶

カテゴリ : 
日記
執筆 : 
nakamura 2011-9-29 22:29

宗像市吉留の農家で集金して、道にでた。バイクに乗ろうとして、道端に何かを発見した。古びた鍵だったが妙に気になってカメラに収めた。この鍵は倉庫のそばに落ちたまま何をかんがえていたのだろうか?なんてわたしは考えた。自分の歳にこの鍵の歳を重ねてみると、自分自身の姿をみてしまった思いになり、貴重な写真になった。今頃、この鍵はもっと腐食し、ここにあるだろうか?もう一度、訪れ、集金先の80歳のおじいさんの顔もみたいな。花が好きな人で広い庭に珍しい花がたくさん植えてあったな。

 

 

失われた時間

カテゴリ : 
日記
執筆 : 
nakamura 2011-9-29 1:30

取り残されたポットは主の気配を漂わせている。主はこのベンチで休み、ポットのお茶を飲み、離れた位置からこの写真を撮っている。お茶を飲み終えた時に、この写真の光景を予想し、数分先の未来を予想した。自分が去ったベンチとポットに残された自分の気配を感じ自分の姿を見ている。数秒前の過去と現在が重なり合い、と言うより両者は同じ時間の中にいて、過去も現在も未来も実は同じ次元の中にいるのである。 

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